かつては七日に行われていた奈良市別所町の弘法大師の井戸替え。
七日盆の井戸替えはいつしか第一日曜に移った。
この日がそうだと認識して出かけた別所町。
集会所の前には人だかり。
軽トラには花を積んでいた。
寺や神社行事に度々伺っている別所町。
村の人に聞いた答えは前週に済ませたと云うのだ。
取材は来年に持ち越しだ。
で、この日の集まりはと聞けば、臨時の人足作業。
別所の墓の土手が崩れたことから人足が出動する。
修復作業を委託するには村の費用が要る。
村人のできる範囲であれば人足の作業。
たいがいはそうしていると云う。
別所の人たちは結束力をもって結集する。
この日はもう一つの作業もある。
村に彩りで紡ぐ花壇作りだ。
いっぱい買ってきたお花で村に潤いを広げるということである。
花壇はすでにある会所の前。
プランター花壇に花を植え替える。
それで終わり、ではなく辻ごと3カ所に花壇を設けるのである。
村に帰ってくるときも、客人が来るときも花があれば心が癒される。
村に潤いを与える花咲かせ運動の第一歩である。
人足に出費はないが、お花は買う。
村の出費は大きな金額。
補助金がでるわけでもない花壇の花植作業である。
土手崩れ修復作業の人足は12人。
花植作業は10人だ。
区長・副区長の挨拶とお願いを受けて、力仕事の修復作業は若手が向かった。
花植作業はどちらかと云えば年寄りと婦人たち。
力はそれほど要らないが、手間がかかる作業である。

決めていた辻の一つで始まった作業。
田起しをするように鍬を入れて雑草を掘り起こす。
土を均して整地した場に杭を打ち込む。
長さを測った側板をそこに嵌めこむ。

一方、会所前にあったプランターの植え替え。
Yさんが見立てた並びに買ったポット苗のお花を並べた。
背丈の高い植物に赤やピンク、黄色の花をつけたランタナ類の寄せ植え。
赤い花をつけていた小さなケトは掘り起こして家で再生利用すると云って除けた。
軽トラに積んだ土は山土。
大きい・小さいなど小石がふんだん含まれている。

プランターにポット苗が入る程度に穴を開けて植えていく。
土も入れる植え替え作業は揃って座り込んだ。
その間も次の辻へ向かう男性たち。
道路脇にと決めた場所の地面を掘り起こす。
アスファルトの路面近くだけに小石がごろごろでてくる。

堅い地面はツルハシの出番。
力がいるなと云いながら掘り起こす。
一方では測量した側板を作っている。
丁度の大きさに作った花壇がすっぽりはまるように作業を進める。
花壇作りは地面を均すことから始まる。
雑草を刈り取って均す。
木製の花壇を作る人。
雑草を刈り取る人。
地面を均して花壇を設置する人。
それらの作業が終われば花植え作業。
Yさんと婦人がそれを担う分担作業である。
こうした花壇作りをする合間に別所の景観に見惚れていた。

田んぼの稲はすくすく育って穂をつけだした。
来月半ばには収穫できるであろう。
集落民家をバックに撮っておいた。

少し歩けば角にヤマユリが咲いていた。
近くに寄れば香ってくる甘い香り。
稲の葉の香りもいいが、やはりヤマユリでしょという「・・♪匂いやさしい白百合の♪・・」の唄声が聞こえてきそうだ。
ここも集落民家をバックに撮っておいた。

赤いノアザミや黄色い花も咲いている長閑な別所の田園に癒される。
黄色い花はキク科のルドベキア。

咲いている場から考えれば、植えたルドベキアの零れ種によって野性化したものと思われる。

違う種類のルドベキアも咲いていた。
花壇作りをしていた辻にも民家が建つ。

石垣で組んだ上に建つ白い土壁で囲んだ民家の姿が美しい。

外庭にはアクセントになるヤマユリが咲いている。
正面からも斜めからも、どこから見ても美しい民家の前に壕がある。

黒い鯉が泳ぐ壕にはアオサギが飛んできて食べてしまっては困るからと鳥除けのピアノ線を引いている。

民家の前の田んぼ傍にはアゼマメを植えてあった。
近年はあまり見かけなくなったアゼマメ栽培である。
別所では六所神社の宵宮祭の際に供えるエダマメがある。
神事を終えた座中は当家が配るエダマメをいただく。
これがそうかも知れない。
マツリにエダマメを食する地域は少なくない。山添村切幡では「マメタバリ」という呼び名もあるぐらいだ。
しばらく歩いてみた別所の集落。
点々と建っているが、それほど遠くない。

コスモスの花が咲いていた民家の前には赤い郵便ポストがある。
どことなく風情を感じる山里の景観である。

もう少し下れば郷愁を誘う萱葺き家があった。

屋根は寄せ棟の萱葺き。
別所にはもう一軒の萱葺き民家がある。
度々伺う二老さんの住まいだ。

この映像は平成24年4月21日に撮らせてもらった。
こうした萱葺き民家は隣村の杣ノ川や水間にもあるらしい。
集落民家の散策は心地いい。

午前中は雨も降らずの曇天。
ピーカン照りであれば汗も吹き出すであろう。
散策している間も花壇作りは進んでいる。
木製の花壇を設えて山土を入れる。
スコップで降ろしていたが、面倒だと云って積んでいた軽トラを動かした。
レバーを動かしてダンプを作動する。

一挙に滑り落ちる山土。
レバー操作の程度が難しい。

山土を入れたら買ってきた培養土も入れる。
土をまぜこぜして固まらないようにする。

土が入れば花植え作業。
赤い花が咲く背の高い食物は後ろ。
手前はそれより低い色とりどりの花を植える。

こうしている間も男性たちは移動して辻の花壇に山土、培養土を入れていく。
土入れが終わればそこへ移動する花植えたち。
一挙にできるのは土入れだが、花植えはそうはいかない。
花を植えて水やり。
たっぷりとジョウロの水を注いでいく。
辻の花壇の道路には土が被っており雑草が生えていた。
それも奇麗にしようと動きだす。

力尽いた長老は花植え作業を見ながら一休み。
後方にも民家が建っている。

奇麗に並んだ赤花にピンク色の花が美しいランタナ。
黄色いランタナは数週間後には花を咲かせるであろう。
ひと息いれた長老も花植えをする。
残りは六所神社に向かう角地。
疲れた身体を癒す時間もとれずの作業はもうひと踏ん張り。

アジサイ花は枯れどきだったが新しい花で明るくしてくれる。

花壇手前には大き目の土管を寄せた。
土管には底がない。
土を入れる迄に位置づける。

孫を連れて散歩していた長老。
今回の役目は担っていない。
作業を見届けて腰をさすりながら去っていく姿が愛おしい。
花植えだけでも4時間ぶっ通しの作業だった。
墓の土手改修の人たちは午後もかかると云う。
雨が降らなければいいのだが・・・。
そう云えば作業中に村人が話したこと。
植えた花は黄色いランタナ以外は一年草。
枯れてしまえばどうするのか。
水やりもいるし、維持管理は決めてなかったと云う。
(H26. 8. 3 EOS40D撮影)
七日盆の井戸替えはいつしか第一日曜に移った。
この日がそうだと認識して出かけた別所町。
集会所の前には人だかり。
軽トラには花を積んでいた。
寺や神社行事に度々伺っている別所町。
村の人に聞いた答えは前週に済ませたと云うのだ。
取材は来年に持ち越しだ。
で、この日の集まりはと聞けば、臨時の人足作業。
別所の墓の土手が崩れたことから人足が出動する。
修復作業を委託するには村の費用が要る。
村人のできる範囲であれば人足の作業。
たいがいはそうしていると云う。
別所の人たちは結束力をもって結集する。
この日はもう一つの作業もある。
村に彩りで紡ぐ花壇作りだ。
いっぱい買ってきたお花で村に潤いを広げるということである。
花壇はすでにある会所の前。
プランター花壇に花を植え替える。
それで終わり、ではなく辻ごと3カ所に花壇を設けるのである。
村に帰ってくるときも、客人が来るときも花があれば心が癒される。
村に潤いを与える花咲かせ運動の第一歩である。
人足に出費はないが、お花は買う。
村の出費は大きな金額。
補助金がでるわけでもない花壇の花植作業である。
土手崩れ修復作業の人足は12人。
花植作業は10人だ。
区長・副区長の挨拶とお願いを受けて、力仕事の修復作業は若手が向かった。
花植作業はどちらかと云えば年寄りと婦人たち。
力はそれほど要らないが、手間がかかる作業である。

決めていた辻の一つで始まった作業。
田起しをするように鍬を入れて雑草を掘り起こす。
土を均して整地した場に杭を打ち込む。
長さを測った側板をそこに嵌めこむ。

一方、会所前にあったプランターの植え替え。
Yさんが見立てた並びに買ったポット苗のお花を並べた。
背丈の高い植物に赤やピンク、黄色の花をつけたランタナ類の寄せ植え。
赤い花をつけていた小さなケトは掘り起こして家で再生利用すると云って除けた。
軽トラに積んだ土は山土。
大きい・小さいなど小石がふんだん含まれている。

プランターにポット苗が入る程度に穴を開けて植えていく。
土も入れる植え替え作業は揃って座り込んだ。
その間も次の辻へ向かう男性たち。
道路脇にと決めた場所の地面を掘り起こす。
アスファルトの路面近くだけに小石がごろごろでてくる。

堅い地面はツルハシの出番。
力がいるなと云いながら掘り起こす。
一方では測量した側板を作っている。
丁度の大きさに作った花壇がすっぽりはまるように作業を進める。
花壇作りは地面を均すことから始まる。
雑草を刈り取って均す。
木製の花壇を作る人。
雑草を刈り取る人。
地面を均して花壇を設置する人。
それらの作業が終われば花植え作業。
Yさんと婦人がそれを担う分担作業である。
こうした花壇作りをする合間に別所の景観に見惚れていた。

田んぼの稲はすくすく育って穂をつけだした。
来月半ばには収穫できるであろう。
集落民家をバックに撮っておいた。

少し歩けば角にヤマユリが咲いていた。
近くに寄れば香ってくる甘い香り。
稲の葉の香りもいいが、やはりヤマユリでしょという「・・♪匂いやさしい白百合の♪・・」の唄声が聞こえてきそうだ。
ここも集落民家をバックに撮っておいた。

赤いノアザミや黄色い花も咲いている長閑な別所の田園に癒される。
黄色い花はキク科のルドベキア。

咲いている場から考えれば、植えたルドベキアの零れ種によって野性化したものと思われる。

違う種類のルドベキアも咲いていた。
花壇作りをしていた辻にも民家が建つ。

石垣で組んだ上に建つ白い土壁で囲んだ民家の姿が美しい。

外庭にはアクセントになるヤマユリが咲いている。
正面からも斜めからも、どこから見ても美しい民家の前に壕がある。

黒い鯉が泳ぐ壕にはアオサギが飛んできて食べてしまっては困るからと鳥除けのピアノ線を引いている。

民家の前の田んぼ傍にはアゼマメを植えてあった。
近年はあまり見かけなくなったアゼマメ栽培である。
別所では六所神社の宵宮祭の際に供えるエダマメがある。
神事を終えた座中は当家が配るエダマメをいただく。
これがそうかも知れない。
マツリにエダマメを食する地域は少なくない。山添村切幡では「マメタバリ」という呼び名もあるぐらいだ。
しばらく歩いてみた別所の集落。
点々と建っているが、それほど遠くない。

コスモスの花が咲いていた民家の前には赤い郵便ポストがある。
どことなく風情を感じる山里の景観である。

もう少し下れば郷愁を誘う萱葺き家があった。

屋根は寄せ棟の萱葺き。
別所にはもう一軒の萱葺き民家がある。
度々伺う二老さんの住まいだ。

この映像は平成24年4月21日に撮らせてもらった。
こうした萱葺き民家は隣村の杣ノ川や水間にもあるらしい。
集落民家の散策は心地いい。

午前中は雨も降らずの曇天。
ピーカン照りであれば汗も吹き出すであろう。
散策している間も花壇作りは進んでいる。
木製の花壇を設えて山土を入れる。
スコップで降ろしていたが、面倒だと云って積んでいた軽トラを動かした。
レバーを動かしてダンプを作動する。

一挙に滑り落ちる山土。
レバー操作の程度が難しい。

山土を入れたら買ってきた培養土も入れる。
土をまぜこぜして固まらないようにする。

土が入れば花植え作業。
赤い花が咲く背の高い食物は後ろ。
手前はそれより低い色とりどりの花を植える。

こうしている間も男性たちは移動して辻の花壇に山土、培養土を入れていく。
土入れが終わればそこへ移動する花植えたち。
一挙にできるのは土入れだが、花植えはそうはいかない。
花を植えて水やり。
たっぷりとジョウロの水を注いでいく。
辻の花壇の道路には土が被っており雑草が生えていた。
それも奇麗にしようと動きだす。

力尽いた長老は花植え作業を見ながら一休み。
後方にも民家が建っている。

奇麗に並んだ赤花にピンク色の花が美しいランタナ。
黄色いランタナは数週間後には花を咲かせるであろう。
ひと息いれた長老も花植えをする。
残りは六所神社に向かう角地。
疲れた身体を癒す時間もとれずの作業はもうひと踏ん張り。

アジサイ花は枯れどきだったが新しい花で明るくしてくれる。

花壇手前には大き目の土管を寄せた。
土管には底がない。
土を入れる迄に位置づける。

孫を連れて散歩していた長老。
今回の役目は担っていない。
作業を見届けて腰をさすりながら去っていく姿が愛おしい。
花植えだけでも4時間ぶっ通しの作業だった。
墓の土手改修の人たちは午後もかかると云う。
雨が降らなければいいのだが・・・。
そう云えば作業中に村人が話したこと。
植えた花は黄色いランタナ以外は一年草。
枯れてしまえばどうするのか。
水やりもいるし、維持管理は決めてなかったと云う。
(H26. 8. 3 EOS40D撮影)