ヘルゲ・リエンが来日するそうで、うまい具合にソロ・アルバムもでて、予習のような形となりました。
来日はトリオなので、このアルバムが予習になるかは不明です。
曲名もノルウエー語なのでしょうか、意味がわからないところ、なんだかこのアルバムだけの特徴的な演奏になるかもしれません。
1曲目、ジャケのようにピアノに頭を突っ込んで始めるけれどその後の鍵盤の音は選択された音が並びます。
2曲目トラディショナルのような曲調をシングルトーンで強いライン、それでお死闘してしまうのがヘルゲらしい。
3曲目波紋がどんどんと広がっていく感じです。
5曲目打楽器として、弦をはじいて弦のある楽器として、そして鍵盤のメロディ楽器としてピアノと向かっていきます。
6曲目低音のベースラインをメインに、一瞬ハッとするようなフレーズ、そして低音、これもヘルゲらしい、そのまま変奏のような低音のリズムを続けて、そこにインプロを乗せるところがキースの演り方を思います。
8曲目、低音をゴーンと響かせるあたりがこのアルバムの特徴でしょうか。
ここのところのハルゲのアルバムは「To The Little Radio」から「Hello Troll」にかけて、静謐な透明感ある感じだったし、前作のなかの“NATUKASII”は日本の優しいメロディにみちていて、大好きでした。
来日したらこれを生で聞こうというわけですが、だからと言ってヘルゲはこの方向ばかりでありません。
それが今度のアルバムかも、初期の「SPIRAL CIRCLE」なんかに共通する意地みたいなものもあります。
私は、聞きやすいものだけを彼には求めているのでないし、やりたいことを聞きたいと思っているから、決して驚きもしないし、そう来ましたかという感がある。
このアルバムすべてヘルゲの曲になっているが、とても即興にこだわっているように感じる。浮かんでくるイメージをいかに音にするか、細かいタッチなどは気にしないでまず集中してインプロみたいな硬質なヘルゲが今回でした。
KATTENESLAGER / HELGE LIEN
HELGE LIEN piano
1. Grusveivandrer
2. Furulokk
3. UR
4. Babbel
5. Stille By
6. Kattenslager
7. Knyt Og Kna
8. URO
9. OY