本日は本来ならABARTH595Competizione5ATの
加速騒音試験を予定していたのですが・・・
生憎の天候不順の為、明日に予定変更。
久しぶりに自宅でまったりモード、
ここ最近、お客様のお車をお借りする機会が多いので
ほぼ同じルート往復の際に異なる仕様のアバルト&フィアット500を
ドライブ。
今更ながらに足回りの味付けに関して、様々な回答があると思います。
特に、各オーナー様方のドライビングスタイルも色々ですから・・・
おまけに、装着されているホイール&タイヤによってもかなり乗り味は変わりますので・・
この辺りはマフラーのようにある程度コンセプトを絞り込んでの商品開発とは
若干事情が異なる所。
という事で、今回は足回り徒然草です。
最初にお断りしておきますが、私自身は各チューニングパーツを
限りなく幅広いジャンルにて商品企画開発してきてますが
うん蓄を述べるのは決して得意ではありませんので記述に誤りが
在りましたら遠慮なく指摘してください。
MT-DRACO立ち上げ直後に商品企画しました
スポーツスプリング
ご存知のように、当初はMT-DRACO with EIBACH。
既存のEIBACHローダウンスプリング(マニエッティも同じ物)を試した後
必要に迫られてオリジナルスプリング開発に踏み込んだのですが・・・
現在は、MT-DRACO with SES(made in Japan)
冷間直巻きプログレッシブレート仕様。
① ナンバー付き車両に求められる日常の使用に一切の不快感がなくある程度の
スポーツ走行でも心地よいハンドリングをご提案。
最大荷重1~1.5GでのバネレートはほぼEIBACHと同様の設定ですが
過渡特性の違いが実際の乗り味に大きな違いがあります。
純正&鋳造ホイール+一般ラジアルタイヤの組み合わせでワインディンロードでの
スポーツ走行もある程度のマージンを確保した上で楽しまれるのでしたら
<90+コーナリング>
純正ショック+スポーツスプリングの組み合わせはベストチョイスと思います。
オンザレール感覚でのコーナリングマナーは本当に楽しい限り^^;
ダウン量は車両個体差もありますが前後共に20~25mm
更に直巻きスプリングの製造公差(20~30mm)に対して自由長誤差は
大凡コンマ5mm内にてKIT組み合わせしてます。
(実際はコンマ1~2mmです)
先日交換した純正スプリング、左右でなんと30mmも自由長が異なってました・・・
② スポーツスプリングの快適な乗り心地を可能な限り維持しながら
常に道路環境が許す限り可能な限り早いペースでドライビング。
<100+コーナリング>
将来Falcone裂開鍛造ホイール装着を予定・・・
走行+5万キロ以上、ショックの経年変化を感じ始めた・・・
そんなコンセプトにて、
Type-GL モノチューブ高圧ガスショック特有の低速時の
反発力はありますがハンドリングはよりシャープになり
タイトコーナーが連続する林道走行では威力を発揮すると思います。
TypeーCR 文字通リのカフェレーサー。
純正ショックよりも大凡15%程減衰を上げたツィンチューブショック。
2セット目のショックとして最適なチョイスと思います。
Falcone裂開鍛造ホイールとのマッチングも十分考慮して
仕様を決めてます。
倒立モノチューブ20段全長調整式車高調
③ よりキメ細かい足回りのセッティングを求める クルマ趣味人 のオーナー様へ
バネレート選択、減衰調整、フルタップ全長調整式でのお望みの車高セッティング
オーバーホール時に異なる仕様への変更も可能。
リヤに関しては車高固定式と車高調整式の2パターン。
リヤ車高固定式の場合は既存のリヤスポーツスプリング流用可能です。
非常に幅広いセッティングが可能ですから 予約受注頂いているオーナー様には
予めご希望の乗り味カルテを作成、装着後6か月若しくは3~5,000km走行
時にセッティング見直し等ご提案したいと考えてます。
緊張感を伴う全開領域でのしなやかなコーナリングを提供
<120+コーナリング>
車高調整に関して、望めばフェンダーぎりぎりの指1本も可能ですが・・・
MT-DRACOとしては車高の落としすぎはあまり推奨しません。
アバルト・チンクの場合、フロントストラット取り付けポイントが
高い位置にあり、車高を落としすぎますとロールセンターが車両の外側に
移動・・・
タイトコーナーでの挙動安定の為にバネレートアップ&減衰アップ(要するにガチガチの足)
しているにも関わらずコーナリングが不安定になる・・・
コーナーリングがきつくなるほどキャンパー角がポジティブに変動しちゃいます。
MT-DRACO、 より しなやかな 足 にする為に
ある程度のロールは許容と考え絶対ストローク量を確保する事を重視してます。
よりタイトなコーナーではじんわりと減衰が立ち上がりクリッピングポイントに向かって
正確なハンドリングを楽しめると思います。
勿論、サーキット走行メインの場合はコーナー進入時の安定感を
重視したセティングも可能です。