サヨナラ・ヒットを放ったドルー
野球は、8-7のゲームが一番面白いと言ったのはルーズベルト大統領だったか、あるいは別の人だったか。それはどうでもいいが、今日の試合はまさに言われるゲームになった。
松坂がピリッとしない。初球ストライクが入らない。フルカウントが多い。コントロールが悪い。ゲーム2と同じ展開。
アップトンのホームランで、1回から2点を失う。2点なら我慢を続ければ勝機が訪れるが、そうはならなかった。3回アップトンを置いてベーニアにツーラン、ロンゴリアにソロと3点を失い、5点リードされる。
そして5回、先頭打者岩村に四球を与えたところで岡島にスイッチ。不安定な松坂に業を煮やしたフランコナ監督。岡島は2回を無失点に抑える。おそらくこれがゲームの流れを引き寄せるきっかけになったのかもしれない。
7回デルカーメンが走者二人を出したところで早々とパペルボンを投入、パペルボンはアップトンに打たれて2点を失う。これでレイズが7-0とリード。試合はほぼ決まったかと誰しも思う。事実スタンドに空席が見え始めた。
ところが7回の裏、あたっていないオルティーズの3ランなどで4点をあげ、8回にはJ・D・ドルーの2ランなどで同点に追いつく。
9回二死、レイズ三塁手ロンゴリアののエラーで二塁に達したユークリス、一塁に四球のベイを置いて再びドルーがライトオーバーのサヨナラヒットを放ち勝ちをもぎ取った。
それにしても松坂は何とか持ちこたえられなかったのか。シーズン18勝の意地を出してもらいたかった。コントロールミスが多かったのが追加点につながった。
レイズのカズミアも立ち上がりは、それほど良いとは見えなかった。岡島の働きは賞賛してもいい。それがあったからこそフランコナ監督は、7回からパペルボン投入という思い切った継投を決断したのではないだろうか。フランコナ監督の執念が実った試合だった。
さて、これでフロリダ決戦に移るが、レッドソックスはこの1勝で弾みがついたようで、ベケットの投球が注目される。もしベケットで勝てば、レスターでリーグ・チャンピオンを取る可能性が高い。