このお寺は、坂東三十三箇所結願の寺である。順不同で廻っているので、早々と結願のお寺に来てしまった。千葉県館山市那古の高台にあるこのお寺も整備されたお寺だ。この寺も奈良時代の僧行基が天正天皇の病気平癒を祈るためこの地を訪れ、千手観世音菩薩を安置して祈願すると天皇の病気は平癒し、そして勅により建立されたという。
国の重要文化財として「銅造千手観音立像」があり、立派な説明板が平成20年3月に設置されている。
銅造千手観音立像
広い駐車場からコンクリートで固められた参道を上り仁王門にいたる。
仁 王 門
仁王門を入ってすぐの右手に「お授け地蔵尊安置所」があって、身長10センチにも満たないお地蔵様がずらりと並んでいた。お顔はなにやらひねた面(おもて)ながら愛嬌がありそれぞれ表情が違って見える。しかし、寺務所で買って奉納する仕組みのようだ。
このお地蔵さんを見ていると、男根をデフォルメされているように思えるのはいささか考えすぎか。
本堂も立派だし古い多宝塔もあって心の休まる気がするのも事実で、本堂横から長い階段を登って展望台から見る館山湾は、冬のにぶい陽光が海面にきらめきを投げている穏やかな風景にも安堵感が漂う。それにしても、階段の登りに息が切れめまいまでするとは情けない話だ。
つらかった階段
館 山 湾