原題は「Driftless Area」無漂礫土(むひょうれきど)。氷河による堆積物がない地域のことらしい。原題もピンとこないし、邦題も大げさな感じ。
この映画のあれこれを書く意味もないが、ゾーイ・デシャネルが魅力的なので書きたくなった。ゾーイには姉がいて海外ドラマ「BONESボーンズ」の女性法人類学者テンペラス・ブレナンを演じるエミリー・デシャネルだ。両人ともブルーの瞳が魅力的だ。
さてこの映画、出だしから説明不足。車が故障してヒッチハイクに頼るピエール(アントン・イェルチン)の前に止まったのがシェーン(ジョン・ホークス)。「ガソリン代として20ドルだ」ええっ! ではあるが仕方がない。ピエールは鉢植えのバラと共に乗り込んだ。
シェーンは、「どこの街に行くんだ」とか「兄が大金を手に入れたらしい。ちょっとヤバイ金だけど」と聞きもしないのにぺらぺらと喋る。そして突然豹変する。もう少し行けばピエールの目的地なのに「ここで降りろ」と言って聞かない。鉢植えのバラまでよこせと言う始末。
仕方なく降りて見ていると、シェーンの運転するトラックは、フラフラとしながら路傍から落ちた。近づいてみるとシェーンが運転席で突っ伏している。その横にバッグがあって開けてみると大金が詰まっていた。これを見逃すピエールではない。後にこの金が災いをもたらす。
この場面、シェーンがどうして倒れたのかサッパリ分からない。後で生きていたのが分かるが、倒れた原因は分からないまま。
そして場面は過去にさかのぼる。シェーンは、言われるまま無人だと思い込んだ家を焼き払う。ところが女性が一人焼死したのが分かる。夢でうなされるシェーン。
消防士が消火活動をしている中を素っ裸の女が歩いている。消防士は女を一瞥もしない。つまり消防士には女が見えないのだ。
その見えない裸のステラ(ゾーイ・デシャネル)は焼死した女で、世捨て人のような暮らしをするフランク・ランジェラのもとに身を寄せる。叔母の衣服だったというのを着たステラの変わりようは、まさに女は化けるだった。ここで出会い恋に落ちるのがピエール。
全体として真実と幻が混在してよく分からないものになっている。しかし、私はブルーの瞳には悩殺されるほうで、ゾーイ・デシャネルを見ているといい映画に思えてくるから勝手なもんだ。そういうわけで私はゾーイ・デシャネルだけで十分。
監督
ザカリー・スルーザー出自不詳
キャスト
アントン・イェルチン1989年3月ソ連、レニングラード生まれ。2016年6月没
ゾーイ・デシャネル1980年1月カリフォルニア州ロサンジェルス生まれ。
ジョン・ホークス1959年9月ミネソタ州アレクサンドリア生まれ。フ
ランク・ランジェラ1938年1月ニュージャージー州生まれ。
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