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監督が1989年「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ。音楽を2015年「ヘイトフル・エイト」でアカデミー賞作曲賞を受賞、他に「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」では多くの音楽賞を受賞しているエンニオ・モリコーネ。
老境の教授に1990年「運命の逆転」でアカデミー主演男優賞を受賞したジェレミー・アイアンズ。その恋人エイミーを東洋的な顔立ちながらメイキャップによってはかなり魅力的になるオルガ・キュリレンコが演じる。
いきなりホテルの部屋で天体物理学教授エドワード・フィーラム(ジェレミー・アイアンズ)とエイミー・ライアン(オルガ・キュリレンコ)の熱い場面。どう見ても老境の男と若い女の組み合わせ。6年も続く教授と教え子の関係。
講演があるからと彼女の部屋で別れたあと、エイミーの電話に「電話に出られません。伝言をどうぞ!」が繰り返されるばかり。そして他教授の授業に出たエイミーが知らされたのが、教授の死だった。
落ち込むエイミーだが、エイミーが行く時と場所それぞれに「君を想い、君を抱きしめる。決して見捨てはしない。君のエドより」のメールと共に、手紙やDVDが届く。この謎が徐々に解き明かされていく。
イタリアの湖水地方にあるオルダ・サン・ジュリオ島で渡された最後のDVDには「人は永遠に生きるようになっている。しかし、人は過ちを犯す。どんな過ちかは分からないが、それによって生涯が決められる。私の場合は、君にもっと早く逢えなかったのが過ちだ」と言う。
この言葉をまともに受け取れば、なにやら禅問答めいてくる。しかし、同年輩の目から見れば一言「死にたくない」といえる。若い恋人を残して死にたいとは誰も思わない。人生経験の豊富なエドからは、瑞々しい若い肉体との別離は耐え難いもののようだ。
従って何ヶ月も前から死後の準備をした。すべてはある弁護士を通じてメールや手紙、DVDの配送が行われた。それはエイミーにとっても納得のいくものになった。唯一形のあるものとして、ジュリオ島の屋敷がエイミーへの遺産となった。
私は現実主義者だから、むしろ教授が70歳として20歳から30歳の年の差の恋が感情移入できる。エイミーは二十歳前後の設定でかなりの年の差。オルガ・キュリレンコが37歳で二十代を演じるのはムリ。この辺が納得のいかないところ。
若い女性から見れば「あんなに愛してくれる男性って素敵」と思うかもしれない。それはそれでいい。私の目からはほとんどあり得ないと言える。だから、これはやっぱり大人のおとぎ話だろう。エンニオ・モリコーネの音楽はよかった。ちなみに原題が「Correspondence(通信)」と味も素っ気もない。
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監督
ジュゼッペ・トルナトーレ1956年5月イタリア生まれ。
音楽
エンニオ・モリコーネ1928年11月イタリア、ローマ生まれ。
キャスト
ジェレミー・アイアンズ1948年9月イギリス、ワイト島生まれ。
オルガ・キュリレンコ1979年11月ウクライナ生まれ。
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