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映画「カジノ」アマゾン・プライムで観るギャングが支配していた1970年代のカジノ。1995年制作

2018-08-19 18:32:42 | 映画

           
 実話に基づいた映画でマーティン・スコセッシ監督が1990年の「グッドフェロー」に続くギャングもの第2弾というところ。

 マーティン・スコセッシは、1942年生まれだから制作時は53歳。1980年「レイジング・ブル」、1988年「最後の誘惑」、1990年「グッドフェローズ」、2002年「ギャング・オブ・ニューヨーク」、2004年「アビエイター」、2006年「ディパーテッド」、2011年「ヒューゴの不思議な発明」、2013年「ウルフ・オブ・ウォールストリート」がアカデミー賞監督賞にノミネートされ、そのうち2006年「ディパーテッド」が受賞している。

 題材に取り上げたのはモデルの人物フランク・“レフティ“・ローゼンタールという男でシカゴでは有名なノミ屋だった。映画ではサム・“エース”・ロススティーン(ロバート・デ・ニーロ)で1970年代全米で唯一賭博が合法のラスベガスで「タンジール」を任されて膨大な現金収入をもたらしていた。出演時ロバート・デ・ニーロは40歳代に見えカッコいい52歳。

 カジノの奥まった立ち入り禁止の部屋では、おびただしい現金が計算され係員は適当にちょろまかし、ギャングのボスたちに現金を届ける男も警備員、駐車場係にも現金をはずむ。すべてが現金によってスムーズに回転していた。

 エースはフロアに立っていかさまを鋭く嗅ぎ分ける。自身もシカゴでの不法賭博の経歴の持ち主。悪は悪でないと発見できないと言いたげ。シカゴの旧友ニッキー・サントロ(ジョー・ペシ)もべガスにやって来た。そしてエースの用心棒となった。この男、身長が低いがやたらと気が短い。エースの身辺に災いをもたらすことになる。

 ある日フロアーで見つけた賭博師の美女ジンジャー・マッケンナ(シャロン・ストーン)に一目惚れしたエースもとんでもない女を抱え込むことになる。

 シャロン・ストーンこのとき妖艶な37歳。この役の熱演でシャロン・ストーンはアカデミー主演女優賞にノミネートされている。ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシ、シャロン・ストーンと脂の乗り切った時代の俳優で、178分という長尺も退屈する暇もなかった。

 この映画の中で一つのエピソードが語られる。それは一人の日本人のギャンブラーのこと。K・K・イチカワでモデルは、山梨県の不動産業兼貸金業『柏木商事』社長・柏木昭男。やくざ顔負けの荒っぽい手法による地上げで財を成し、カジノでの賭けの積極さから「戦士」と呼ばれたが、1992年1月3日に自宅兼事務所で何者かに約20カ所をメッタ刺しにされて殺害された。犯人は見つからず2007年に時効。アメリカで有名となった料理人「ノブ・マツヒサ」こと松久信幸がイチカワを演じている。

 さて、ここでまた気になるのがこの松久信幸。1949年3月埼玉県生まれ。もともと料理人で1987年にビバリーヒルズ、ラシエネガ通り(La Cienega Blvd.)にレストラン「MATSUHISA」を開店した。同店は開業3年目にはザガット・サーベイに掲載・高評価を得た。同店の常客であった俳優ロバート・デ・ニーロの誘いにより、1993年8月ニューヨーク市トライベッカに「NOBU(NOBU New York City)」をデ・ニーロとの共同経営により開店した。現在東京港区虎ノ門「NOBU TOKYO」ほか世界に展開している。

 さて、カジノといえば先ほどわが国でもIR(統合型リゾート)法案として成立した。この映画でも今ではディズニーランド化しているとして、最早ギャングが横行する場所ではなくなったという。ぜひそうあって欲しい。
     
  
  
       
監督
マーティン・スコセッシ1942年11月ニューヨーク市クイーンズ、フランシング生まれ。

キャスト
ロバート・デ・ニーロ1943年8月ニューヨーク市生まれ。1974年「ゴッドファーザー、パートⅡ」でアカデミー助演男優賞受賞。1980年「レイジング・ブル」でアカデミー主演男優賞受賞。
シャロン・ストーン1958年3月ペンシルヴェニア州生まれ。
ジョー・ペシ1943年2月ニュージャージー州ニューアーク生まれ。1990年「グッドフェローズ」でアカデミー助演男優賞受賞。


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