本年度のエミー賞16部門にノミネートした「メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実」は、ペンシルベニア州郊外の田舎町イーストタウンが舞台。
地元警察の刑事メア・シーアン(ケイト・ウィンスレット)が、殺害された少女エリン・マクメナミンの犯人を追う1話約1時間で7話にわたる物語。そして驚愕する結末が待っている。
メアは職務に忠実で捜査に関してはベテラン、住民とも顔見知り。彼女は刑事という立場とともに、一家のあるじでもある。離婚していて元夫は近所に住んでいる。母親と子供二人を持つワーキング・ウーマンなのだ。
娘は年ごろで生意気だし、母親とは仲がいいとは言えない。肉親の気安さもあるのだろう。男にはない女の苦労を背負いながら、職務に忠実であろうとする一人の女を、ケイト・ウィンスレットが化粧気のない顔で存在感を示す。
派手なカーチェイスやドアを押し破って雪崩れ込む警官などの描写がない。地味ではあるが犯人逮捕への自然な流れが見事。U-NEXTで視聴。