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海外ドラマ「検察側の証人WITNESS FOR THE PROSECUTION」アガサ・クリスティーの戯曲 シネフィル+wowowで視聴

2022-12-04 09:32:19 | 海外テレビ・ドラマ
 1933年に刊行された短編集「死の猟犬」に収録されて、クリスティー自身が戯曲化し1953年初演となっている。映画化は1957年ビリー・ワイルダーによって、その後、1982年にはテレビドラマ化されている。(ウィキペディアより)
 そして2016年に前・後編に分けたアガサ・クリスティ・プロダクションが中心となったドラマ化なのだ。

 1923年8月のロンドン。第1次世界大戦の戦場で巡り合ったベルギー人のロメイン・ハイルガー(アンドレア・ライズブロー)とレナード・ヴォール(ビリー・ハウル)は、舞台女優の端くれのロメインとレストランのウェイターをするレナードがささやかな生活を営んでいた。

 上流階級を顧客とするこのレストランの階段で、レナードが運んでいた瓶やグラスを落として木っ端みじんに割れた。飛んできた支配人に、即座にクビを言い渡される。それを見ていた富豪の未亡人エミリー・フレンチ(キム・キャットラル)が、レナードを自宅に連れてくる。家政婦のジェネット(モニカ・ドラン)の怖い顔を無視して自室へ。

 このエミリー夫人、男に目がなくとっかえひっかえ相手が変わる。レナードの運転手なら勤められるというのを、運転は私でもできるということでレナードを若い燕として屋敷に囲っていた。

 そんな日々の中、エミリーの撲殺死体が発見される。エミリーが死んだらレナードは巨額の遺産を受け取れる。そして家政婦の目撃証言などで、確かな証拠がないまま状況証拠で起訴される。

 その弁護のために事務的な部分を、事務弁護士ジョン・メイヒュー(トビー・ジョーンズ)が担当する。法廷でレナードのために発言するのは法廷弁護士。イギリスの裁判制度は分かりにくい。BBC制作の「王室弁護士マーサー・コステロSilk」という弁護士事務所のドラマがあるが、これを観ると大まかには分かるかな。本作のドラマでは、チャールズ・カーター卿が担当する。

 この裁判で最も重要になったのは、同棲するロメインの証言だった。午後9時30分自宅に居たのか居なかったのか。弁護側の証言を拒否し、検察側の証人として「居なかった」とレナードに不利な証言をした。レナードを無罪にしたいメイヒューは必至だった。そんな折、謎の女から「ロメインは午後9時半には自宅にいなかった。恋人と会っていた。その証拠もある」という電話で、その女に会った。法廷でロメインを追求する法廷弁護士チャールズ・カーター卿。無罪を勝ち取ったレナードとメイヒュー事務弁護士。

 ところが物語は、これで終わらない。驚愕の真実と悲劇が待っているのである。それは北フランスのル・トゥケというリゾート地で。巧妙なミステリーに翻弄され感嘆させられるアガサ・クリスティ。

キャスト
トビー・ジョーンズ 1967年イングランド オクスフォード生まれ。演劇を学んだあと、1992年ヴァージニア・ウルフの原作「オーランドー」をもとにサリー・ポッター監督独自の解釈の映画「オルランド」で俳優デビュー。ベテランの性格俳優である。

キム・キャトラル1956年リバプール生まれ。映画初出演は、1975年。彼女のエピソードを一つ。「ルネサンス期の名画を保護する運動の資金集めの一環として、ある写真家が現代人を使ってこの名画を再現した際、キムが裸体のダイアナ役を引き受けた。2008年当時52歳であった彼女のヌードは、他の20代のモデルに囲まれても全く引けを取らないと絶賛された」とウィキペディアにある。

アンドレア・ライズブロー1981年ウィットリー・ベイ(イングランド)生まれ。2006年を皮切りに演技力のある女優として活動している。

モニカ・ドラン1969年生まれ。

ビリー・ハウル1989年ストークオン=トレント(イングランド)生まれ。この「検察側の証人」がデビュー作のようだ。


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