ご存知、石森章太郎(当時)のデビュー作

写真は、私の持っている 虫プロ商事出版社 1969年9月15日発行 の「石森章太郎選集」 第一期 (全12巻) のうち、第一巻 のもの。この選集は、割合早い時期の (多分最初の) 石森全集だと思うのだが、立派な装丁で当時としては凄く豪華。厚紙の箱入りである。私はあと、第一期に入っている「おかしなおかしなおかしなあの子」 のⅠ・Ⅱ・Ⅲを持っているのかな。
今思えば、他の 3巻「おてんばバンザイ」、4・5巻 「ミュータント・サブ」や、9巻「そして・・・だれもいなくなった」や、10巻「幽霊船」、11巻「江美子ストーリー」、12巻「赤いトナカイ(タカの羽根)」他に別巻2冊も全て買っておけば良かったと後悔するが、なにしろ、当時は高校生。
お小遣いでは揃えられなかったのかと思い、はさんであったチラシを見ると・・・。定価は360円、またまた送料70円、とある。読んだものは買わずに、読み損なっていたデビュー作と、好きだった「おかしなおかしな~」を保存版として買ったものだろう。
はさんで取って置いたチラシが今見ると凄く資料になって面白い。虫コミックスの新刊ご案内には、
ひみつのアッコちゃん ② 赤塚 不二夫
ママのバイオリン ④ ちば てつや
オバケのQ太郎 ② 藤子 不二雄
ビッグ・1(ワン) 藤子 不二雄 巨鯨ビッグ1と片足を失いながら執拗に追いかけるタケルとケンジのお話。
各定価 240円 送料70円とある。
<書店で品切れの際は、取り寄せてもらうか、または現金書留か振替で本社へ申し込んでください。> の文字も。
既巻一覧にも懐かしい作品の名前がごろごろと。
気ンなるやつら 石森 章太郎
ストップ! にいちゃん①~⑥ 関谷 ひさし
スポーツマン金太郎①~③ 寺田 ヒロオ
背番号0ゼロ①~② 〃
フイチンさん 上田 としこ 子供心に大人の世界だった。
お初ちゃん 〃
ロボット三等兵①~② 前谷 惟光 渋かったなぁ。
青春裁判 永島 慎二 当時は夢中になりました。
ナガシマくん わちさんぺい
ポテト大将 板井れんたろう
ギャートルズ 園山 俊二 大人まんがって書いてあるぞ。
あばれ王将①②完 貝塚ひろし
よたろうくん①② 山根 赤鬼
おてんば天使①② 横山 光輝
キャプテンKen①②完 手塚 治虫
忍者あわて丸①② つのだじろう
あかね雲のうた 〃
ミス・サクラ 望月 あきら この人の少女マンガ、よく読んだな。
猿飛 佐助 杉浦 茂
冒険ガボテン島① 久松 文雄 スーパージェッター好きだった。
などなど・・・。作品名を見ているだけで、当時にタイムスリップ~~。読んでないのも多いですけどね。
他に、COM 定価180円、とファニー (最初はCOMの女の子版として出された月刊誌ね) 定価100円の宣伝も。このチラシの中で一番高い値段のものは、
章太郎のファンタジーワールド ジュン 定価720円。送料90円。これも持っているので、そのうちUPしましょう。大判の豪華版です。この作品には、手塚先生とのいわくがあって、漫画史に残るお話があるようですが、もう少し調べてから。
「選集通信」 というA4半分を又半分に折った位の大きさのチラシも一緒に入っていて、石森先生の「きのう・きょう・あした」という文章が載っている。中には、
「マンガも描ける小説家」という夢のキャッチフレーズを胸にボクは31年 (もちろん、昭和) の春、勇んで故郷くにを後にした。とか、
マンガがついに市民権を獲得した、と最近ジャーナリズムが喧伝している。しかし、ボクには当然の帰結としか思えない。マンガには、もともとそれだけの価値があったのだから。 中略 その価値に気づいていないのは、一番、マンガ家自身なのではないか・・・とか、(当時から彼はこう言ってる)
短いけれど、興味深い言葉が並んでいる。37年経って、天国で、石森先生は、どのように漫画界を眺めておいでなのだろう。
二級天使の内容には、全然触れませんでしたが、長くなったのでまた次回。というか、あらすじを紹介するブログではないのですが、他の石森作品と一緒に、そのうち、感想などを。実は、まだ再読していないのです。
