バブル前に竹中工務店開発計画本部で「ホテルと商業の複合に界隈型商業空間」として企画されていたのを思い出す。ホテルの下に大きなショッピング・センターを作り、アトリウムもある複合都市施設(City Within City という言葉が流行っていた)で、アメリカの大型複合施設(MXD)を移入したものだ。<o:p></o:p>
特に、動線を複雑にして「界隈性」を出したのがミソで、B3から3階まであるが、今では2つのフロアがリニューアル中でパチンコ店を除き閉鎖されている。その他のフロアも空室が目立ち、半分くらいしかお店がない。看板や幟、置き看板が目立ち雑然としている。3階の江戸街並み風の飲食店にも韓国料理の赤い看板が大きく場違いな感じだ。<o:p></o:p>
やはり、大型複合施設は課題が多い。その理由は<o:p></o:p>
①動線が輻輳し、施設の配管・空調が複雑<o:p></o:p>
②複合効果があるうちは良いが飽きられると、お荷物になり全体イメージが低下する<o:p></o:p>
③商業などは変化が早い、簡易な建物での開発が多く、リニューアルも多い<o:p></o:p>
④複合開発の箱物から、街並み商業(銀座や京都の三条通など)の人気が高い<o:p></o:p>
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これからの開発は<o:p></o:p>
①分棟型にする(オフィス、ホテル、商業、駐車場 など)<o:p></o:p>
②簡素な商業棟にして、変化に対応する<o:p></o:p>
③基幹設備を分け、それぞれを切り離し、独立し用途毎に最適な設備にする<o:p></o:p>
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拙論にもあり、ご一読願います。( http://www15.plala.or.jp/n7ohshima/toshinnkousin.pdf )<o:p></o:p>
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凝り過ぎた複合開発はもてあまされているのが多い。施設は数十年のライフサイクルがあるのを忘れてはならない<o:p></o:p>
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