「ただのり」という言葉には色々な意味があります。
1)料金を払わず公共交通機関に乗ること(只乗り)
2)無料で得たノリ(只海苔、只糊)
3)労せずして得た利益(只の利)
4)ひたすら乗っている絶好調の状態(唯乗り)
5)平忠度(1144~1184)。歌人、薩摩守、平清盛の弟。1)の隠語として使われる(薩摩の守)。
短いエピソード(忠度都落ち、忠度最期)だけだが、「平家物語」中、最も鮮明に描かれている人物のひとり。
注1)忠度存命当時には、まだ今日のような公共交通機関が無かったので、命名されたときには「只乗り」という意味合いは全く含まれていなかったものと思われます。
注2)一の谷で討死したとき箙の中に残っていたとされる歌。
行きくれて木の下陰を宿とせば 花やこよひの主ならまし
夜遊びが過ぎて家から締め出された遊び人の歌と想像すると、全く趣きが変わります。