8月15日と言えばキリスト教圏では
マリア被昇天の日で、多くの国で休日となっています。
キリスト教祝日の多くが移動祝日であるのに対し、8月15日は固定休日です。
これは古代ローマ帝国の
フェラゴスト(
アウグストゥス皇帝の休日)に遡り、キリスト教普及に伴い、マリア被昇天日とされたようです。
イタリアではこの伝統が今日まで続き、最も重要な夏の休日となっています。
ウィキ・フリー画像でイタリアの夏のイメージ写真:シチリア、
タオルミーナ近くの海水浴場
ちょっと古くなりますが6月19日のNZZには「
子供の天国・親にとっては悪夢」という記事が載りました。(以下は内容の要点)
イタリアの学校の夏休みは、概ね6月10日から9月15日までです。3ヵ月もあるのです。
イタリアが統一国家となって以降の学校制度では、夏休みは2ヵ月で、今日のヨーロッパの多くの国々と同様の期間でした。
しかし第二次世界大戦中に
ロジスティクスの困難から3ヵ月に拡大されました。
これは戦時中の暫定措置のはずでしたが、戦後もそのまま続行されて現在に至ります。
親も夏の有給休暇をとりますが、それでも夏の3ヵ月、子供たちの毎日を有意義に管理するのは困難です。それで子供たちのためのサマーキャンプを提供するビジネスが発展し、その内容や料金も多種多様です。
優秀なサマーキャンプは料金が高く、このため親の収入格差が子供たちの夏休み格差となっています。夏休み短縮の提言もされていますが、まだ変革の見通しは立っていません。
日本で8月15日が終戦の日として定着しているのは、いわゆる
玉音放送のあった日だからでしょう。
英語ウィキ:
National Memorial Service for War Dead
関連記事
イタリアの降伏
終戦の日
聖母被昇天に関する以前の記事:
パイロット祭
昨年の
モランディ橋崩落から1年:
以前の関連記事