「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和元年(2019)12月24日(火曜日)
通巻6318号
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中国のウィグル族弾圧はナチ、抗議の輪はトルコから香港へ
イスタンブールで反・北京のウィグル人が結集、
トルコ政府は黙認
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トルコのエルドアン政権が微妙な政治姿勢を採っているため、同じチュルク系同胞でもありイスラム教の連帯から見れば、本来、全面支援するべき、「ウィグル独立」を如何に考えているのか不透明なところがある。
エルドアンはイスラム回帰を標榜し、西側の価値観を緩やかに排除してきた。トルコ国内の大学にはモスクを設置し、シリアを巡る西側との抗争では、とりわけクルド族問題で米国、並びにNATO諸国と衝突を繰り返し、ついにはロシアに異常接近して、S400ミサイルシステムを導入、米国を怒らせたが、そのまま平然と訪米して、トランプ大統領と会見するという離れ業を演じた。
さて、そのトルコのイスタンブールで、2019年12月20日、在留ウイグル人の大集会が開催された。
東トルキスタンとしての独立を謳い、北京の展開しているウィグル自治区における血の弾圧に抗議するため、およそ2000名が集まったのだ。参加者の前衛には白マスク。右目の周辺に月と星、そして口は中国の五星紅旗が蔽い、「口封じ」を意味した。同じデザインの仮面を着用した集会が香港でも二日後に開催され、数千人が集まった。
トルコには現在、およそ30のウィグル人の団体が確認されており、最低でも五万人、最大30万人のウィグル人が生活している。その多くが弾圧からのがれ、ウルムチ、カシュガル、ホータン、イリなどから、タイを経由するなど、遠いルートを逃亡の旅を続けてきた人々である。
とくに2009年7月5日のウルムチ暴動(ウィグル人2000名が中国人暴徒に殺害された)以後、世界のウィグル人の組織に助けられている。
トルコ国内には「東トルキスタン独立運動」の過激派のアジトもあるとされ、2002年に国連がテロ組織を認定、米国が追随したため、「東トルキスタン」としての独立運動に懐疑の目がかけられてきた。
それから、じつに15年後の2017年に、トルコ政府は「東トルキスタン独立運動」をテロ組織に追加認定したのも、中国からの圧力だった。
▲トルコとウィグル族の関係は血の繋がる兄弟
エルドアン(トルコ大統領)がウィグル族問題に対して、微妙な理由は、中国のウィグル族弾圧を「人類の恥」だと攻撃、罵倒したかと思えば、その口を固く結んで北京を訪問し、テロリスト摘発に協力すると言明したり、実際にアンカラやイスタンブールでは、隠れて暮らす東トルキスタン独立運動の活動家を監視しているとされるが、態度が一貫していないように見えるからである。
トルコとウィグル族の関係は血の繋がる兄弟である。もともとが中央アジアの遊牧民であり、突厥、鉄勒、大月氏などの国名で歴史に登場するように、このチュルク系がカザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、トルクメニスタン、そしてトルコへの広範に繋がるのである。
チュルクはソグド系が支配したとされるペルシア、パキスタンあたりを南下して、セルジュク・トルコの傭兵となった時期もあり、さらに西進してアナトリア半島に行き着き、トルコを統治するようになった。
1992年12月にはトルコで「東トルキスタン民族代表会議」が開催された。米国、豪、パキスタン、サウジ、スイスなど37ヶ国から代表が駆けつけ、国旗、国歌、國微などが決められた。(「西トルキスタン」とは、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンなどを指す)。
この時からチュルク系に人々は中央アジアに於ける失地回復、そのシンボルとしての「東トルキスタン」再建が理想となったのだ。
2019年7月には国連でウィグル弾圧に抗議する決議が行われたが、エジプト、アルメニア、リビア、ブータン、ロシア、フィリピン、パキスタン、オマーン、カタール、クエートなど中東のイスラム国を中心に南スーダンなども参加した。イランだけが例外だった。
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