フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月5日(土) 晴れ

2009-09-06 13:34:40 | Weblog

  結論から先に報告すると、今日の子雀のリリースはうまくいかなかった。朝からよく晴れた久しぶりの夏日で、リリースするにはもってこいの日だったのだが、9時ごろ、ベランダに鳥篭を吊るし、入り口も開放し、カラスと猫(とくに「なつ」は日頃から虎視眈々と子雀を狙っている)から子雀をガードすべく私、妻、息子が要所にスタンバイして、しばらく様子を見たのだが、親鳥らしき雀はやってこず、子雀の方も自分から籠の外に出たり、チュンチュン鳴くことをしなかったので、本日のリリースは断念した。リリースというのは、手の平に乗せた子雀を空に放り上げて「ばいばい」すればいいというものではなく、自分では餌のとり方や危険から逃れる術を知らない子雀を雀たちの群れの中へ還してやるということである。それを確認できてはじめてリリースしたといえるのだ。明日またトライしよう。

  昔の作家は自分の仕事場を「○○荘」とか「○○亭」とか呼んで悦に入っていたが、いま、私は自分の書斎をこれが本当の「雀荘」なのではないかと思う。私が息抜きにPCの麻雀ゲームなどをしていると、子雀がキーボードのところにやってきて、私の手牌に「中」の対子があって、場に「中」が捨てられると、間髪を入れず、「チュン」と鳴くのである。上家が何か牌を捨てると、よく「チー」と鳴いたりもする。私は阿佐田哲也の『A級麻雀』の愛読者なので、基本的に鳴かない戦法を好む。子雀のアドバイスはありがた迷惑なのである。