フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月19日(水) 曇り時々小雨、風強し

2013-06-20 02:58:39 | Weblog

  9時、起床。ちょっと体調を崩す。蒸し暑いので薄着で寝て、夜中に体が冷えたり、汗をかいてそれが冷えて体が冷たくなるのだ。この時期、一度はこういうことがある。この段階で踏みとどまらないと、大きく体調を崩すことになる。幸い今日は会議が2つあるが、授業はない。会議を欠席する旨をメールで連絡して、家でおとなしくしていることにする。

  メールをチェックしていたら、左右社のT氏からメールがあり、今週末に見本刷りが出来上がるとのこと。土曜日の午前中に研究室に持ってきていただけることになった。それはありがたいのだが、そのときに、プロモーションの相談をしたいとのこと。都内の大型書店で刊行記念イベントをしましょうと書いてある。じぇじぇじぇ。そういうことをやっている方々がいることは知っていたが、他人事だと思っていた。やらないといけませんかと返信をすると、さらに具体的なプランを示して来られた。体調がさらに悪くなる。「恥の多い生涯を送ってきました」という太宰の小説の一節が頭に浮かぶ。

  夕方近くなって、体調が持ち直したので、「あるす」にコーヒーを飲みに行く。食欲が出てきたので、トーストも注文する。

  マスターご夫婦とおしゃべりをしていて、喫茶店での飲酒と喫煙の話題になる。いまでは「あるす」はお酒は出さないし、禁煙なのだが、開店当時(30年前)は、ビールも出していたし、もちろん煙草もOKだった。開店時にたくさんつくった店のマッチがまだ残っているというので見せてもらう。局番が3ケタである(いまは4ケタ)。擦ってみたらちゃんと火が点いた。湿気たりしないんだ。30年の歳月を隔てて、当時の焔が蘇ったような気分になる。先日、京浜東北線の上中里駅のそばで不発弾騒ぎがあたったとき、もう腐食が進んでいて爆発なんてしないだろうと思ったが、いやいや、甘く見てはいけないのだと認識を改めた。

 

  1時間ほどおしゃべりをして(夏みかんや紅茶を振る舞っていただく)、店を出るとき、マスターご夫婦が店の外まで出て、見送ってくださる。なんだか京都の老舗の旅館をチェックアウトするときみたいだ。