10時、起床。一度、早朝に目が覚めたのだが、二度寝をしたら、10時まで目が覚めなかった。
午後、知り合いのTさんの結婚パーティーに出席するため表参道へ。表参道という街には来ることはめったにないが、来るときはたいてい結婚パーティーである(笑)。地下鉄の駅を出ると、目の前が会場のあるビルなのだが、人の列が出来ている。バーゲンとかだろうかと思ったら、列の中に知り合いの方がいて、声を掛けられる。なんと結婚パーティーの会場に入るために並んでいる人たちの列だった。列の最後尾に並ぶ。
地下の会場は「立錐の余地もない」という状態だった。会費制のパーティーで、たくさんの方に案内を出したのだろうが、主催者の予想を大きく超えてたくさんの方が来たようである。これは新郎新婦の人徳というものだろう。
私とTさんとは彼女が大学院で私の演習を履修したときからのつきあいである。社会学専攻の学生ではなかったが、才気煥発な人で、なかなか面白い報告をしてくれた。その後、博士課程に進み、文化構想学部の文芸ジャーナリズム論系の助手を務め、現在は非常勤講師をされている。最近では余技で出されたパンケーキの本がたいへんに売れて、メディアで彼女の名前を目にすることも多くなった。
新郎のMさんとは今日初めてお目にかかった。ロックバンド「スクービードゥ―」のメンバー(ドラム担当)とのことだが、一目見たときは、漫才の「トータルテンボス」の左側の方かと思ってしまった(笑)。二人は大学のサークルの先輩後輩とのこと。
パーティーは新郎と新郎のお父様との始球式で始まった!
パーティーには、私でも知っている有名なミュージシャンや、私の知らない(知っている人は知っている)有名なミュージシャンが多数かけつけて、ステージの上で二人に歌をプレゼントしていた(大人の事情で、そうした方のお名前や写真はここに掲載できません)。いや~、ライブ演奏って、いいですね。「心のずっと奥の方」まで言葉と音楽が響いた。
普通の結婚パーティーではケーキ入刀だが、今回は、パンケーキ入刀!
店名は忘れてしまったが、「冷めても美味しいパンケーキ」だそうで、さっそくみんなに振る舞われる。これは食べなくちゃ。
これを食べただけで今日来たかいがありました(笑)。ご馳走様でした。
パーティーの締めは新郎新婦からの挨拶。新婦が手を振る先には彼女のご両親がいらっしゃる。
さあ、旅立ちだ!
蒲田に戻り、TSUTAYAで今日ライブ演奏を聴いたロックバンドのCDを借りる。
帰宅する前に「phono kafe」で一服。大原さんに今日聴いた私の知らない有名なミュージシャンの名前を言ったら、いくつかご存じだった。やっぱり有名な人たちだったんだ(笑)。
会場では3時間ずっと立っていたので足が疲れた。風呂に入ってから、夕食。今夜の献立はオムライスとつみれ汁。
食後、昨日ビデオに録っておいた「NNNドキュメント」を観る。大島渚の一周忌にあたって、彼が1963年に制作した「忘れられた皇軍」を放送した(その前後に今回取材した関係者へのインタビュー映像がおかれる)。在日の傷痍軍人たちが補償を求めて活動する姿を追った作品だ。1963年といえば、東京オリンピックの前年である。日本中が戦争のことをもう忘れたかのように高度成長の波に乗っていた頃であるが、駅の周辺や盛り場でときおり見かける傷痍軍人たちの姿は、忘れ去ろうとすることの後ろめたさを人々に感じさせるに十分な存在だった。当時、小学生だった私にもそのことは感じられた。そのときの気分を今回の番組を見て思い出した。あれから50年、私たちは多くのことを忘れたし、忘れようとしてきた。大島渚のように何か大きなものに対して声を出して怒るということもその一つだろう。