フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

11月11日(火) 曇り

2014-11-12 10:47:40 | Weblog

8時、起床。

サラダ(鶏のササミ、トマト、ベビーリーフ)だけの朝食。

9時半に家を出て、大学へ。

メールボックスに弘前大学の高瀬君から本が届いていた。1冊は青森県鰺ヶ沢町の岩木山麓にある旧陸軍山田野演習場をめぐるフィールドワークの記録である『山田野』(弘前大学出版局)。新聞に大きく取り上げられて、「地元弘前ではそこそこ売れています」とのこと。

もう1冊は青森高校の出身である寺山修司をめぐる論文集である『寺山修司という疑問符』(弘前大学出版会)。高瀬君の論稿「レンズ越しの「宇宙人」」は、寺山の高校時代の同級生である写真家・藤巻健二の写真と彼へのインタビュー記録の分析を通して、高校生・寺山修司を論じたもの。

 10時半過ぎに2000年卒(社会学専修)の4人の卒業生がやってきた。(下の写真、左から)Aさん、Mさん、Cさん、Kさんである。4月に私の還暦を祝う会を開いてくれたメンバーである。みなさん小さなお子さんがいるが、今日は保育園やご家族に預けてやってきた。きっと身軽な気分なのだろう。

11時に「たかはし」のご主人が研究室にお弁当を出前してくれた。事前の情報ではお子さんを連れて来る人もいるというので、研究室での食事会にしたのであるが、ホームパーティーの雰囲気になった。

ミニ同窓会である。私は4人のおしゃべりにときどき加わればいいので楽である。

Cさんとは4月の還暦の会の後、6月に大井町で会っている(同じ大田区民なのだ)。そのときは白い帽子を被って来られたが、今日は黒い帽子を被って来られた。お洒落な人である。彼女の妹さんが私のブログの読者で、毎日読んでいてくださるだけでなく、過去の記事までさかのぼって(けっこう膨大である)読んでくださっているという。ありがとうございます。

早生まれのMさんは今日のメンバーの中では一番若い。そのせいではないだろうが、今日はキャンパスで学生と間違われたらどうしようとひそかに心配(期待?)していたようである。幸い(残念ながら?)それは杞憂に終わったが、衣装とメイクの工夫しだいでは、ありえない話ではないというのがみんなの一致した意見であった。彼女の明るさは学生の頃からのものであるが、今日はその明るさの背後にあるいろいろな事情も聴かせてもらった。 そうした事情があるにもかかわらず、明るくありつづけているというところが素晴らしいと思った。

新棟(33号館高層棟)のロビーで。 「早稲田大学じゃないみたい」と異口同音に言っていた。

中庭で。片隅の木を指さして、「あの木は昔もありましたよね」とMさんが言った。その通りです。

スロープで。この白い鉄板がなくなって、スロープが昔の姿を取り戻すのはもう少し先です。

文キャン前の舗道で。何を指さしているのだろう?

みんなにとっての懐かしい場所である「カフェゴト―」でお茶をする。窓際の大きなテーブルは先週のうちに予約しておいた。

注文したケーキや飲み物は各自ばらばらで、自己主張がはっきりしているところが素晴らしい(笑)。

Kさんは高校は白百合なのだが、その校風を反映してか、「もし皇太子からプロポースされたら」という話題になったとき(雅子妃や愛子さまについての話題からの流れです)、他の3人が「そんな不自由な世界に入って行くなんて・・・」と答えたのに対して、「私なら受けます」ときっぱりと答えて、みんなをびっくりさせていた。にわかに彼女が「女帝」のオーラを発し始めた。

Aさんはロシア系の血を引いている・・・というのは嘘だが、でも、そう言われれば、みんな信じてしまうムードを学生の頃から漂わせていた。彼女の結婚式には私も呼ばれて出席したのだが、ずっと新郎新婦は大学の同級生だと勘違いしていた。実際は、彼女が3年生のとき1年生だった彼と交際を始めたのだった。彼の方が1つ下というのは珍しくないが、2つ下というのは当時もいまも珍しい。

午後1時を回ったところで散会。子どものお迎えに行く人もいれば、これから職場に向かう人もいる。卒業後15年、花も嵐も踏み越えて、それぞれの人生を生きてきた彼女たちである。

3時からHさんのゼミ論指導。今日はスイーツを持ってくるか、プリッツを持ってくるか迷いましたという。プリッツ?今日、11月11日はポッキー&プリッツの日なのだそうである(四本並んだ「1」がポッキー&プリッツを連想させるから)。そういうときは二者択一で迷うのではなく、両方持って来ればいいんじゃないかと、ゼミ論の前に指導しておく。思考の枠組みを柔軟にしてください。

5時から学生の面談を一件。

6時に大学を出る。あゆみ書房で、有働由美子『ウドウロク』(新潮社)と石原千秋編『夏目漱石『三四郎』をどう読むか』(河出書房新社)を購入。

7時半、帰宅。

夕食はハンバーグ。 

デザートは今日卒業生からいただいた「日本橋屋」のお饅頭(天下鯛へい)。栗あんが使われている。