6時、起床。旅先では早く目が覚める。朝風呂(露天)に入る。
8時頃、朝食をとりにレストランへ。朝食も洋・和から選べるが、洋食をチョイス。昨夜と同じ「ヴェルボア」へ。
私はグレープフルーツジュース。妻はミルクを注文。
卵料理は私はプレーンオムレツ、妻は目玉焼きを注文。肉料理は二人ともボイルド・ソーセージ。
マンゴーのジャムが美味しかった。妻はお土産に買って帰りたいと言った(売店で売っていたので、実際、そうした)。
二人とも昨日のランチからずっと紅茶を飲んでいる。
食後、ホテルの庭園を散歩する。高い杉の木の向こうに富士山がうっすらと見える。
名残りの紅葉。
ホテルの日本料理のレストランは「つつじの茶屋」というのだが、その名の通り、初夏にはつづじが咲き誇るのだろう。
冬木立の向こうに芦ノ湖が広がっている。
低層のホテルは落ち着いた印象を与える。
庭園の一角にチャペルがある。今日は一組、結婚式があるようだ。
9時20分発のホテルのバスで元箱根港へ。遊覧船(海賊船)の始発(9時40分)に乗るためである。今日は、遊覧船、ロープウェイ、ケーブルカーを乗り継いで強羅に出て、そこからは施設めぐりの登山バスに乗って美術館巡りをする計画なのだ。
「湖なのになぜ海賊船なのか」というのはあえて問うまい。「そんなことどうでもいいじゃん」とルフィーなら答えるだろう。
寒くないのでみんな船上に出ている。
湖上から眺める我が宿。
芦ノ湖はピーナツのような形をしている。元箱根港から桃源台港までは長い方の対岸で、30分ほど。
間もなく桃源台港に着く。
到着。
桃源台港はそのままロープウェイの始発駅でもある。
スキー場のゲレンデのように数分間隔で箱が動いている。
山の上にいくと雲が多くなってきた。
大涌谷で途中下車。ガスと煙。
ここには子どもの頃の家族旅行で来たことがある。でも、そのときは谷に下ったような記憶がある。それはそうだろう、「大涌谷」なんだから。でも、みんな山の上の方へ登って行く。「登山口」なんて書いている。おかしいな・・・。
なんだか初詣の行列みたいだ。
これが本当の初詣の行列ならば、そこには神社があるはずだが、われわれを待っているのは茶屋である。ここで大涌谷名物の黒たまごを売っている。
この湧湯に卵を入れておくと真っ黒なゆで卵ができあがるというわけだ。
食べてみたい気もするが、なぜかバラ売りはしておらず、五個500円なのだ。そんなに買ってももてあましてしまう。
硫黄分を含んだ煙なので、長くいる場所ではない。行列には並ばずさっさと下山する。
やっぱり以前来たときは谷を下ったはずである。
ああ、そういうことなのか。地すべり防止の工事中で谷は立ち入り禁止なのだ。
ならば途中下車はしないで、ロープ―ウェイ―から下を見るだけでよかったように思う。
ロープウェイの終点早雲山からケーブルカーに乗り継ぐ。昇ってくる車輛は混んでいるが、下る方の車輛はそれほどでもない。われわれは一般的なコースとは反対周りで移動しているのだ。
公園上駅で途中下車して、箱根美術館に寄る。美術館ではあるが、多くの人のお目当ては庭園である。紅葉と苔のコントラストが美しい庭園だ。
再びケーブルカーに乗って、終点強羅へ。
強羅から登山鉄道に乗り継いで彫刻の森美術館へ。
彫刻の森美術館に入る前に彫刻の森クラブという付属のホテルのレストランで昼食。蕎麦を食べる。今回の旅行で初めての和食。
蕎麦を食べながらこれからの予定を冷静に考えてみると、彫刻の森美術館で時間を過ごすと、その後の仙石原エリアに点在している美術館や博物館を回る時間が乏しくなりそうだったので、彫刻の森美術館はやめて、施設めぐりバスに乗って、ポーラ美術館へ行くことにした。
その選択は正解だったと思う。ポーラ美術館はいい美術館だった。本の挿絵をテーマとした「紙片の宇宙」という企画展もよかったし、建築物としての美術館そのものもよかった。
ポーラ美術館には一時間半ほど滞在した。
施設めぐりバスに乗って、星の王子さまミュージアムへ。『星の王子さま』の熱心な読者でははない私にはテーマパークのような印象だったが、サンデグジュベリ関連の資料がたくさん展示されていた。
ブログに予告編として載せた写真はここでスタッフさんに撮ってもらったもの。
妻の頭の中にある計画では、この後さらに、ガラスの森美術館へ行くことになっていたのだが、もう時間が時間なので、それは明日にしてもらうことにした。
登山バスを乗り継いで、元箱根港に着いたときはタッチの差で、ホテルの最後の送迎バス(5時10分)が行ってしまった。ホテルに電話をすると、5時30分にお迎えに行きますとのことだったので、しばらく、湖畔のコンビニで買い物などをする。
ホテルに戻り、風呂を浴びる。脱衣所のフットマッサージ機で入念にふくらはぎを揉む(これはとても効果的だった)。
2日目の夕食は「つつじの茶屋」で日本料理をチョイス。
「お飲みの物はいかがいたしましょうか?」の質問には、「かぼすソーダを」と答える。妻は梅酒。
今日までは霜月の懐石コース。
先付は、胡桃豆腐の柚子味噌掛け。揚げ胡桃の振り柚子。足柄無花果。
前菜は9種類のものが一口ずつ。前列右から・・・長くなるので省略します。
吸い物はハマグリと蕪とシメジと人参と麩が入っている。
お造り。
炊き合わせは、海老芋、蓮根餅、湯葉蟹餡。
焼き物は、鯛の柚子香焼き。椎茸、銀杏、蓮根餅と一緒に。
合肴は、ソフトシェルクラブの薩摩揚げ。
ご飯と赤出汁と香の物で食事。
水菓子は栗のプリン、モンブラン、グレープフルーツ。
9時から部屋で『ごめんね青春』を観るのだが、それまでの30分ほどの時間を、一人でラウンジで過ごす。今回の旅行で初めてコーヒーを飲む。
12時頃、就寝。