7時、起床。
朝食はとらず、8時半に家を出て、大学へ。
10時から現代人間論系の助手の採用のための面接審査。対象者は5名だったが1名欠席。12時に終了。
卒業生のRさん(論系ゼミ2期生)が研究室を訪ねてきた。手土産のメロンパンをつまみながらおしゃべり。お住まいのある国分寺のパン屋さんの人気商品とのこと。
「五郎八」に食事に出る。スロープの中央の鉄板の囲い彼女が1年生の途中で設けられたものなので、彼女は鉄板の囲いのない広いスロープの風景を知っている。 もうしばらくすればこの鉄板も撤去される。
私は京にしんそば、Rさんは鴨南蛮を注文。
食後のコーヒーは彼女の希望で「カフェゴト―」で。チョコレートタルトとチーズケーキのハーフ&ハーフを注文。
こういう場合、人間には2つのタイプがいる。手前のチーズケーキから先に食べる人間(私がそうだ)と、両方を交互に食べる人間(Rさんがそうだ)である。
私の観察する限りでは、女性は圧倒的に後者のタイプが多いように思う。男性については、男性とケーキを食べる機会が少ないので、データの裏付けは乏しいのだが、おそらく私のように一つを先に食べてから次に移る人が多いのではないだろうか。異性に関してはいざしらず、ケーキに関しては、女性は二股三股を好むのである。
「最後にどちらで終わるかは決めています。チョコレートタルトです」とRさん。「最後に何を食べるか」は重要なようである。
Rさんはすでに入籍をすませて国分寺で新婚家庭をもっているが、挙式は来年の4月で、私はそこでスピーチを頼まれているので、その材料を仕込むべくいろいろとインタビューをした。
Rさんの夫は警察官である。「市民の安全と君の幸福を守ります」とプロポーズしたそうだ・・・というのは嘘で、プロポーズらしいプロポーズの言葉はなかったそうで、Rさんはそれが少々不満のようであった。
「一緒に暮らし始めてみてそれまで知らなかった彼の一面を知るということはあった?」と質問したら、「寝言をいうことです」とのこと。ムニャムニャではなく、けっこうはっきりしゃべるらしい。たとえば、「家族会議を始めよう」とか(笑)。Rさんが、「うん、始めよう」と答えたら黙ったそうだ。一体、議題は何だったのだろう。
「彼のどんなところが好きになったの?」と質問したら、「まじめで、やさしいところです」という普遍的な答えが返ってきた。独身男性諸君、どんな時代になっても「まじめで、やさしい」男性はもてるのである。基本はこれである。肝に銘じでおこうね。
「加えて、ピュアなところです」とRさんは言った。「まじめで、やさしくて、ピュアな人」。無農薬栽培の野菜みたいな人である。
ちなみに彼女は同年代の多くの女性がそうであるように西島秀俊のファンで、彼の結婚が報じられた時は、ツイッターで嘆き悲しんでいた。西島秀俊は「まじめで、やさしくて、ピュアな」イメージであろうか。必ずしもそうではないと思うが、そういうタイプの男性も好きなのであろう。でも、きっと、女性とケーキをめぐる考察が正しければ、最後は「まじめで、やさしくて、ピュアな人」を選ぶのであろう。最後になにを食べるか、いや、選ぶかがか重要なのである。
帰宅すると、アマゾンで注文しておいた「ポメラ」が届いていた。タウン誌の編集者のTさんの話を聞いて、ネットにつながらないメモ専用のワープロもいいなと思ったのである。昔使っていた折り畳み式ものよりこのタイプのものの方が薄くてよいと思う。
夕食は茄子とベーコンの煮物、ウィンナーの天ぷら。