8時半、起床。
トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
答案の採点。5分の4ほどが終わる。あともう少しだ。
昼過ぎに家を出る。夏休み中、週一くらいで大学へ出るので、そのときに希望者がいればゼミ論個別指導を行うとゼミ生には言ってある。今日は2名予約が入っている。
駅に行く途中、「そば新」で昼食をとる。
冷やしきつね蕎麦を注文したら、冷やしたぬき蕎麦が出てきたので、注文したのは冷やしきつね蕎麦であることを告げ、刻んだ油揚げを載せてもらう。揚げ玉は回収されなかったので、冷やしきつね&ったぬき蕎麦になった。 そういうメニューはないので、得をした気分。
電車の中で、今村夏子『むらさきのスカートの女』(朝日新聞出版)を読む。学期中は電車の中では授業で使っている文献を読むことが多かったが、授業がなくなったので、小説を読む時間に充てることができる。面白い。この作家の作品を読むのは始めてだが、あふれる才能を感じる。
1時に大学に着く。
陽射しを避けて、スロープ脇の建物の裏手を歩く。
大学生協の前の木陰を歩く。
階段を登って36号館前に出る。
木陰の道をたどって、
39号館(第二研究棟)の入り繰りに到着。陽射しを避けて歩くとこういうコースになる。
2時からHさん、続いて3時からM君のゼミ論指導。
Hさんはせっかく用意した手土産を家に忘れてきた。M君はキャンパス横の「OISHITEA」(オイシティー)でタピオカ台湾紅茶を買って来てくれた。
夏休みに入ったキャンパスは時間がのんびりと流れている。M君の後には予約が入っていなかったので、ゼミ論のことから離れて、あれこれの話題でおしゃべりをした。
5時頃、大学を出る。
帰りの電車の中でも『むらさきのスカートの女』を読み、蒲田に着いて、「テラス・ドルチェ」で最後の頁まで読む。電車の中と合わせて2時間ほどで読み終わった。近所に住む「むらさきのスカートの女」の謎に「わたし」が迫って行く話が、途中から、その「わたし」=「黄色いカーディガンの女」とは一体何者なのかということに読み手の関心は移行していく。そのテクニックの上手さには舌を巻かざるを得ない。こういう作品は感性だけで書けるものではない。作者はこれまで太宰治賞(2010年)、三島由紀夫賞(2011年)、河合隼雄物語賞(2017年)、野間文芸新人賞(2017年)、そして今回、三度目の候補作で芥川賞を受賞した。一発屋ではない大型新人である。他の作品もぜひ読んでみたい。
若いマスターが8月23日の夜にこの店で開かれるジャズコンサートのチケットが残り一枚になっていることを教えてくれたので申し込む。毎月、一度、金曜日の夜に開かれているのだが、学期中の金曜日はゼミがあるので来られないのだ。
7時に店を出る。
夕食はカマスの干物、冷奴、サラダ、玉子と玉ねぎの味噌汁、ご飯。
夏はカマスの干物が美味い。
食事をしながら先週録画した『ルパンの娘』を観る。
デザートはスイカ。
深夜、答案の最後の一枚を採点する。ただし、これで終わりではなく、全部を最初から見直して採点の微調整をしなくてはならない。それは明日の作業だ。
2時、就寝。