7時半、起床。
突然の雨。大気が不安定になっている。
ベランダの洗濯物、緊急避難。
ロールパン、牛乳、紅茶の朝食。
今日の『なつぞら』。そうか、「風車」の女将(亜矢美)は50歳なのか。「川村屋」のマダム(光子)は40歳で、なつは30歳。きれいに10歳間隔なんだ。なつから見ると、光子は年の離れた姉、亜矢美は若い母親くらいの感じだろうか。しかし、咲太郎はなつより5歳ほど年上だから、彼が亜矢美を「かあちゃん」と呼ぶのは(心理的にはわかるが)傍から見ると無理がある。せいぜい年の離れた姉と弟だろう。母ー息子にしろ姉ー弟にしろ、亜矢美と咲太郎の関係は疑似的な家族関係であり、そこに近親相姦的な危うさが潜んでいる。少なくとも亜矢美はそのことに気づいている。咲太郎が気づいていないのは、彼が女性にモテモテだからである。咲太郎が自分とは10歳しか違わない年上の女を結婚相手に選んだと知ったときの亜矢美のショックは大きかったことだろう。それをひた隠しにして2人の結婚を祝福する亜矢美。その懸命の演技を見抜いているのは「ムーランルージュ」以来の亜矢美の友人、クラブ歌手のカスミだけである。茂木社長や藤田の親分といった大人の男たちも、気づいていいいはずだが、気づいていないようである。私は気づいてましたけどね。
昼食は冷麦。
夕方、散歩に出る。
「吉野屋」の前を通ったとき新商品のポスターが目に入った。「特選すき焼き重」。税込で860円である。これまで大盛りとか特盛といった量の面で金額がアップすることはあったが、質の面からの金額アップは初めてではなかろうか。勝負に出たな、吉野家。 これは近々食べてみなくちゃ。(私は「松屋」や「なか卯」が新商品を出しても無関心だが、「吉野家」が新標品を出すとそわそわしてしまうのだ。一番、付き合いが長いからだろうか)
「テラスドルチェ」がお盆休み(あるいは営業時間短縮だったかな)なので「ルノアール」へ行くことにする。
ブレンドコーヒー(600円)を注文し、持参した吉行淳之介『暗室』を読む。
表紙の写真は林忠彦の写真集「文士の貌(かお)」からのもの。「講談社文芸文庫フェア」のための特製カヴァーで、通常のカヴァーの上に被せる形で付いている。どこかの温泉街の川べりを散歩しているところを撮った写真のようである。
8時近くまでいた。昼食が遅かったので、夕食は8時頃になる見込みなのだ。
8時、帰宅。今夜はお好み焼きだ。お好み焼きは私が作る(焼く)ものと我が家では決まっている。
お好み焼きの生地は小麦粉を水に溶いたものだが、ねっとりしていても、サラサラでもよろしくない。
クレープ状に広げる。
豚肉は薄い三枚肉がよい。
イカを揚げたお菓子(ポキポキと我が家では呼んでいる)と浅葱をトッピング。
千切りのキャベルをたっぷりと。
中央に窪みをつけて生卵を落とし、つなぎの生地を全体にかける(かけすぎると後でべちゃべちゃするので少なめでいいが、少なすぎるとひっくり返すときに空中分解の恐れがある)。
さあ、ひっくり返します。
緊張の一瞬。
反転成功。このまましまばく待つ。ヘラで上から押しつぶしたりはいけない。ふっくらと、内部まで十分に熱を通す。
待っている間、鉄板の空きスペースで、牛肉を砂糖醤油で焼いて摘まむ。これが旨いのである。
抵当なところで、もう一度裏返して、クレープ状の生地をパリッとさせてから、切り分ける。
かつお節(粉)、青海苔、おたふくソース、マヨネーズはお好みで。
妻と息子が食べているときに私は次の一枚を焼きはじめる。今度は牛肉(その後は海老)だ。私が食べるのはこれをひっくり返して待っている間の時間だ。
デザートはスイカ。
深夜、『暗室』を読み終えてから、風呂に入る。
2時半、就寝。