フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月10日(水) 晴れ

2020-06-11 11:19:53 | Weblog

8時半、起床。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶、ラフランスのジャムの朝食。

昼前に家を出る。大学でリアル会議があるからだ。大学へ出るのは3月末以来。蒲田駅からは始発に乗る。電車の混雑が一番いやである。

東京駅丸の内北口改札を出て天井を仰ぐ。

今日は真夏日だ。

早稲田に着く。

馬場下の交差点の鯛焼き屋とうどん屋「ごんべえ」の間が更地になっていた。仕舞屋のあった場所である(一陽来復のお札の頒布時期に柚子飴とかの売店になっていた)。

マンションが建つようである。

戸山キャンパスの入口は閉まっているが、入構はできる。

門扉の横にスロープが造られていた。ここから守衛室の前に出て、教職員証・学生証をカードリーダーにかざして入構する。

33号館の一番上の階からの眺め(北側方向)。

会議室には私が一番乗り。コンビニで買ったおにぎりを食べる。

長い会議を終えてから、研究室でゼミ論集の4年生への発送作業をする。論系会議(オンライン)の始まる時間だが、オンデマンド授業の制作のために研究室のパソコンは自宅に持ちかえっているのだ。

5時半頃、大学を出る。久しぶりに「カフェ・ゴトー」に顔を出したかったが、帰宅ラッシュの時間とぶつかりそうなので、さっさと帰ることにした。

蒲田には6時半頃戻ってきた。西の空がきれいだったので、近所の専門学校のキャンパスのベンチでしばし眺めていた。そろそろ梅雨入りだ。こういう景色はしばらく見られなくなるだろう。

7時、帰宅。

山田昌弘先生から新著『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?ー結婚・出産が回避される本当の原因』(光文社新書)をお送りいただいた。ありがとうございます(実はすでに購入済です)。

夕食は鯖缶とトマト缶を使ったカレーライス。サラダ、牛乳。

エッジの立った味わい。

デザートは葡萄。

今日、久しぶりに大学に出たら、教員ロビーのメールボックスに同僚の小沼先生の本が入っていた。お礼がずいぶんと遅れてしまった。ありがとうございます。

小沼純一『sotto』(七月堂)。手のひらサイズの真四角の本である。最初のページには「いない ところ」と二行に分けて書かれている。それだけ。次のページは白紙で、その次のページには「いま いない」と書かれている。次は白紙で、その次は「い ない ところ」と書かれている。ずっとこんな調子で書かれている。ときにたくさん文字の並んでいるページがある。「な かれ なかれ と な かれて な かれて」(23頁)。「そ っと そっ と とめ くる めくる めく そっと」(37頁)。声に出して読んで行くと、なんだか、遠い宇宙のかなたの知的生命体と交信をしているような不思議な気分になる。彼(彼女)が覚え始めた日本語を使っての交信。意味と音を楽しんでいるような、リズミカルな交信。原初的であると同時に、高度に知的な言葉のやりとり。

2時半、就寝。