8時、起床。
バタートースト、サラダ、紅茶の朝食。
妻がチャイをペット病院へ連れていく。私も少し後から行く。午前中の大学院の社会学コース会議は欠席のメールを出す。欠席理由に「家族の事情」と書くときちょっと考えたが、まぁ、「ペットも家族」というのが現代の家族社会学の一般的な考え方である。
千切ったマスクの紐(片方)を飲んだかどうかはレントゲン写真ではわからない(レントゲンに映らない)。夜中に飲んだのであればまだ胃に留まっている可能性があるので、胃カメラで確認して取り出すことはできるが、費用はかなりかかる(全身麻酔、胃カメラ、施術などで15万円近くかかる!)、しかしすでに腸までいっていれば胃カメラでは(腸の入口から少し先までした)確認できない、紐の長さから考えて数日のうちに便と一緒に出て来るのではないかと思うが、腸に癒着して腸閉塞を起こす可能性がないとはいえない、という説明を医師から聞く。いろいろな可能性やリスクを提示して、方法の選択は患者側(飼い主)の決定に委ねるというのが、人間の病院の場合と同じである。
紐を飲みこんでいると仮定した場合、このまま便と一緒にでてくれるのが一番よい。本人(チャイ)も楽だし、こちらの経済的負担もない。しかし、万一、腸閉塞になったら(食欲がなくなり吐いたりするのがその兆候だ)、レントゲンで閉塞を確認し、開腹して腸壁も切っての手術となる。「あのとき胃カメラをやっていれば・・・」と後悔することは間違いない。もし費用が1万5千円であれば、即決でお願いするところが、その十倍となると躊躇する。単身者の一カ月の生活保護費(10万から13万)よりも多い。どうする? しかし、実際にはほとんど迷わなかった。胃カメラによる検査(手術になるかもしれない)をお願いすることにした。午前中は外来なので、昼休みに施術することになった。
いったん帰宅する。途中の花屋で仏花を買って帰る。
昼食はカップ麺で済ます。
1時を回った頃にペット病院から電話があり、検査は済んで、麻酔からも覚めたとのこと。紐は見つからなかったそうだ。そもそも飲み込んではいなかったのか、すでに腸まで行ってしまっているのかはわからない。どうせなら胃の中にあって取り出せたというのが一番よかったのだが、しかたない。1時半過ぎにチャイを引き取りに行く。診察室で、医師から胃の内部や腸の少し先までの写真を見ながら説明を受ける。腸にひっかかるとすれば、最初の急な曲がり角のところで起きやすいのだが、その部分にはないので、そもそも飲んでいないか、飲んだとしても便として出て来る可能性が高いでしょうとのこと。数日間、経過観察といういうことになった。キャリーケースに入ったチャイはおとなしくしている。さあ、帰ろう。
受付で料金を支払う。13万9千円だった。15万円を想定していたので、少し得をしたような気がしたのは、もちろん錯覚である。いま、子育て世帯への給付金のことが話題になってるが、「あれは人間の子供に限るのだよな、やっぱり」とぼんやり思う。
帰宅して、2時から始まっている教授会(オンライン)に30分ほど遅れて参加する。先月、鞄(財布)をなくしたのも教授会の日だった。どうも厄日のようである。
まだ完全に麻酔から覚めたとはいえないチャイをリビングに一人にしておくのは気がかりなので、ときどき覗きに行く。3時になったところで水を与え、4時半になったところで食事を与える。よく水を飲み、よく食べた。お疲れ様。
夕食(人間の)はシュウマイ、玉子とベーコンと空心菜の炒め、ゴボウのサラダ、茄子の味噌汁、ごはん。
食事をしながら『アバランチ』第8話(録画)を観る。今日は大山(渡部篤郎)の出番がなかった。ちょっと寂しい。渡部は『ルパンの娘』のイメージが残っているので、そのギャップが逆に怖い。「特別出演」となっているのはどういう意味なんだろう。
午前0時から公開が始まるオンデマンド授業の音声講義のパート2を聞き返していたら、音声が一か所飛んでいる(数秒間)箇所があった。収録し直している時間はないので、教材の説明にテキストでその説明を入れておく。
本日はレビューシートの最終提出日。例によって雪崩のように押し寄せる。
風呂から出て、今日の日記を付ける。
1時半、就寝。