8時、起床。
トースト(はちみつ&オリーブオイル)、オムレツ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
11時半に卒業生(論系ゼミ6期生)のミサキさんと蒲田駅で待ち合わせ、池上の「花くるま」へ行く。店主さんから「いつもありがとうございます」と言われる。ほんとうにそうである。これで何週連続で来ているだろうか。
ミサキさんとのカフェは2019年の12月以来だから、ちょうど2年ぶりである。あれは冬至の日で、6カ月の身重の彼女と、早稲田・神楽坂のカフェめぐりをした。そのときお腹の中にいた男の子は翌年の4月に生まれ、悠生(ハルキ)と名付けられ、いま1歳8カ月である。今日はご主人が家で彼を見てくれている。ミサキさんはこれまでで一番髪がショートになっていて、待ち合わせのとき(マスクのせいもあるが)すぐに気づかなかった。
2人ともおにぎりは鮭と昆布(葉唐辛子)、すいとんを注文し、私はそれにお稲荷さんを1つ追加した。
食事を終え、向かいの古民家カフェ「蓮月」は彼女はすでにいったことがあるので、店先で写真だけ撮る。彼女はもともと目の大きな人だが、マスクをしていことでそれがより強調される。去年の夏だったか、ミサキさん夫婦とリモートでおしゃべいをしたことがあるのだが(私は二人の結婚式に出ているので旦那さんとは初対面ではない)、旦那さんは彼女の大きな目でじっと見つめられると「悪いのは自分なんだ。ごめんなさい」という気持ちになるというようなことをそのとき言っていた(笑)。
陽の高いうちに本門寺へ行く。
よく晴れているが、寒い。寒波が日本列島を襲っているそうだ。「雲一つない空」と書こうとして大堂の上に煙のような雲の切れ端があることに気づく。
「あっ、富士山!」と彼女が言った。西の方角に雪を戴いた富士山が見え、その上にひとひらの雲。
五重塔の上にたなびく雲があって、トーチのように見える。(そう見える場所から撮った)
木漏れ日の下を歩く。
まだ黄葉や紅葉は残っている。
彼女は学生時代、タップダンスのサークルに入っていた(公演を観たこともある)。
寒がりな彼女にコートとマフラーを脱いでもらって、軽やかに舞ってもらう。
弁天池の畔。
日向から出ると急に寒くなる。
さて、カフェに行きましょう。
階段を下りる前に撮った写真。このときはイヤリングは両耳にあった。
ところが階段を下りて参道を歩いている途中の酒屋さんの前で写真を撮ったとき、左のイヤリングがなくなっていることに気づく。
「イヤリングは諦めます」と彼女は言ったが、本門寺の階段の上からここまでの間のどこかということはわかっているのだから(それなりに広範囲ではあるものの)、一度往復して探してみましょう。われわれは地面をキョロキョロしながら(遺留品を探す刑事のように)歩いた。見る人によっては、20年ぶりに再会した父と娘が何を話していいものかわからずにとぼとぼとうつむいて歩いている姿に見えたかもしれない(それはないか)。
とくに階段は注意して歩いた。石段を下りるときの振動で耳から離れた可能性が高いからだ。しかし、階段では見つけられなかった。「諦めます。ありがとうございました」と彼女は言った。いや、復路で見つかる可能性は残っている。希望というものは諦めたときに失われるのである。階段の他にもう一つ可能性のある場所があった。参道の小寺に立ち寄って境内の薄のところで写真をとったのだが、そのとき落とした可能性がある。下の写真はそのときのものだが、左耳は写っていないので、そのときまだあったのか、すでになかったのかはわからない。
その場所には往路でも立ち寄ったのだが、そのときはイヤリングは発見できなかった。でも、もう一度探す。そして、なんとイヤリングはその場所に落ちていたのである! 失くしたもの落としたものは必ず戻ってくるという神話は自分自身については先月の鞄(財布)の紛失によって崩れてしまったが、他人の落とし物についてはまだ生きていたのである。
枯れた芝生の上に落ちていたので、最初色が同化して気づかなかったのだが、大きな飾りのイヤリングであることが幸いした。
これで明るい気持ちで「ハナカフェ」に行けることになった。
店内には明るい日差しが差し込んでいた。
ハル君のことが気になるのだろう、LINEで旦那さんに様子を尋ねると、今日は昼寝をしてくれずなかなか苦戦しているようである。ハル君はお母さん大好きっ子で(たいていの子どもはそうである)、お母さんが不在であるという状況に泣き出すというところまではいかないものの、機嫌はあまりよくないようである。「気になるでしょ。蒲田は何時に出ればいいの?」と尋ねると、「5時です。でも、6時に高校時代の友人と赤羽で会うことになっているんです」と彼女は言った。あっ、もう一つ社交の予定があるの。詰め込んじゃったね。「はい、久しぶりの一人での外出なので・・・」。子どもはかわいくてしかたがない。でも、自分の時間もほしい。小さなお子さんのいる女性の共通のジレンマである。
私はヴィクトリアサンドケーキと紅茶。
彼女はガトーショコラとホットカフェオレ。
彼女はハル君はいかにやさしい子であるか、そしてかしこい子であるかをいろいろなエピソードを交えながら語ってくれた。なるほど。なるほど。「親ばかトーク」にしばし付き合う(笑)。
もう一つの話題は住宅建築。いは彼女はマンションに住んでいるが、彼女の実家の近くの町に土地を購入し、来年、戸建ての住宅を建てるそうである。現在、設計についての相談が進行中だそうだ。建売ではなく注文住宅というのは、お金も時間もかかるが、家族の容れ物である住宅の設計というのは楽しいものである。以前、彼女と街歩きをしているとき、タイルが外壁に使われている建物があると彼女は立ち止まってしげしげと眺めていたのを思い出す。「タイル大好き女子」なのだ。今度建てる家の外壁はタイルではないようだが、風呂場や洗面所やキッチンで使うタイルをどんなものにしようかと考えるの楽しいようだ。寒がりの彼女は、廊下やトイレや脱衣所まで床暖房を入れることにしているらしい。床暖房は快適で私もお勧めだが、私の家では書斎と居間と台所だけで、廊下やトイレや脱衣所までという発想はなかった(長く留まる場所ではないから)。それはすごいね。
蒲田に戻り、蒲田を出る時刻までまだ1時間ほどあるので、駅の近くのカフェに入ることにする。最初、「テラス・ドルチェ」に行ったら、今日は夕方からラテン音楽の生演奏(要予約・完売)の日だった。
少し駅から離れるが環八沿いの「サッカバッカ」に行く。
私はココア、彼女は紅茶を注文。
「サッカバッカ」は「かわいい系」のカフェである。お店のムードに合わせたポートレイト。
お店のワンちゃんもいて、ミサキさんになついていた。
5時になったので、店を出る。彼女を駅の改札に見送る。次回のカフェは暖かな季節に。
帰宅するとチャイがお出迎え。散歩は後でね。
夕食は「マーボ屋」でテイクアウトする。
カキの甘辛炒め、海老のさくさくフリッター、サラダ、玉子とワカメのスープ、ごはんん。
ミサキさんからいただいたお菓子を食べる。
埼玉産の小麦とほうじ茶(狭山茶)を使ったフィナンシェ。
甘い香りにチャイが近づいてくる。
進撃の巨猫!
食事をしながら『明石家紅白!』を観る。miletという子のトークが面白かった。
風呂に入る前にチャイの散歩。といっても、玄関先にちょっと出るだけであるが。
風呂から出て、今日の日記を付ける。
2時、就寝。