昼休み。382教室で1年生を対象にした現代人間論系進級オリエンテーション。開始前に助手のAさんから「先生、話が長くならないようにしてくださいね」と注意を受ける。ああ、なんという民主的な論系なのであろう、助手が主任教授に注意するとは。しかし、同じ助手のS君や助教のK君が側でニヤニヤしているところを見ると、これは論系の民主的構造というよりも、Aさん個人のパーソナリティのなせる業のようである。怖いもの知らずというべきか・・・。
オリエンテーションはまず私が論系全体のおおまかな説明をして、続いて4つのプログラムごとに先生とゼミの学生(代表1名)に登場してもらい、話をしてもらった。各先生に話をしてもらうのは毎度のことなので、今回は新味を出すために論系の先輩から1年生の諸君に呼びかけをしてもらったのである。「僕はゼミを阿弥陀くじで決めました」という、「おーい、誰だ、こんな学生を連れてきたのは?」というような発言もあったが、全体としては、なかなかよかったのではないかと思う。明らかに先生よりも学生の話の方がわかりやすいケースもあったように思う。そのうち論系全体の紹介も主任に代わってやってもらってもよいかもしれない。用意した資料160部は全部はけて不足が生じた。あとから資料はありませんかと言いに来た学生がいたので、私の分をさしあげ、ついでに(頼まれたわけではないが)サインをしてさしあげた。これを机の前に張って毎日手を合わせれば、無事進級できるだろう。
3限・4限は研究室で学生の面談。5限は大学院の特論。帰りがけにあゆみ書房で『新潮』12月号と図書カードを購入。『新潮』に掲載されている黒井千次「高く手を振る日」が昨日の新聞の文芸論で高い評価を得ていたので読んでみようと。図書カードは娘の誕生日のプレゼント。蒲田に着いて、駅ビル西館の1Fに入っている3軒の洋菓子屋でマカロン(娘用)、チョコレート(妻用)、クッキー(息子用)、それからケーキ(家族用)を購入。娘と妻は誕生日が3日違いなのでプレゼントを渡すのは一緒の日にしている。息子の誕生日は6月なのだが、22日・23日の両日、筑波大学で開催されたマウス(ロボット)の大会に出場して特別賞というものをいただいたので、クッキーはそのお祝い。紙包みをたくさん抱えて帰宅すると、妻があきれたように、娘の誕生日は明日だという。そ、そうであったか。誤解のないように書いておくが、私は娘の誕生日が25日であるのを忘れたわけではなく、今日が25日であると勘違いしたのである。妻と2人の夕食の後、ケーキをデザートに食べる。初めての店で購入したのだが、なかなか美味しいケーキだった。これから贔屓にしよう。夜遅く、娘が帰宅。時計が0時を回るのを待って(つまり25日になってから)マカロンに図書カードを添えて渡す。誕生日、おめでとう。