フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

11月19日(土) 晴れ

2022-11-20 13:40:53 | Weblog

7時45分、起床。

10時半に予約しているコロナワクチンの5回目の接種のために近所の専門学校のキャンパスに行く。

少し待って、問診、接種、15分間様子見、と続いて、30分で終了。

いったん帰宅し、11時半に家を出る。

今日も小春日和。

 

12時過ぎに鹿島田駅で卒業生のアスカさんと待ち合わせ、「パン日和あをや」へ行く。小春日和の「パン日和あをや」。

二階の畳席を予約しておいた。まずはアップルタイザーで喉を潤す。

一階のカウンターに並んでいたパンの中から胡桃パンをチョイス。

アスカさんといえばネイルであるが、胡桃パンと一緒に写真に撮るとカニのように見える(笑)。

舞茸の豆乳スープ。

サーモン、アボカド、クリームシーズのサンドウィッチ。

BLT(ベーコン、レタス、トマト)のサンドウィッチ。

〆のドリンクはホットショコラ(彼女はホットラテ)。

アスカさんとはたくさん話をした。一般にカフェというのはおしゃべりをする場であるが、ここは周りに他のお客さんやお店の方がいないので、心置きなく話すことができる。

彼女は「キスマイ」の宮田君のファンなのだが、同じジャニーズ事務所の「キンプリ」の分裂はやはりショックであったそうだ。彼女が言うには、ジャニーズにも派閥というものがあり、「キンプリ」は本流に位置するグループなのだが、それが分裂するというのはまずショック。さらにファンからすれば自分たちが応援しているアイドルたちが何を目指しているのかを知らなかったというショック。そういものを知った上で応援したかったと。なるほどね。

「子どもを持つこと」の意味についても彼女は最近よく考えるそうだ。彼女は既婚だが子どもはまだいない。そのことをそろそろ考えるべき時期に来ているのだが、世間や周囲が考えるほど「子どもを持つこと」を積極的によいこととは考えらずにいる。これはどんなライフイベントについてもいえることだが、プラスの要素だけ、マイナスの要素だけで構成されている出来事なんてものはない。両者が混じり合って、全体としてプラスの出来事、マイナスの出来事として認識されているのだ。たとえば「親の死」という出来事は全体としては悲しい出来事として世間一般ではみられれているけれども、そこには長年の親の支配やケア労働からの解放というホッとする一面だってあるのである。「子どもを持つこと」についてもそのように考えると、プラスの面だけではなくて、とくに女性の場合でいえば、育児をすることでの精神的・身体的な疲労、労働市場からの一時的・長期的な撤退、それにともなう自分が自由に使えるお金の減少、自分の趣味に没頭できる時間の減少といったマイナスの面がある。しかし「子どもを持つこと」(結婚もそうだけれど)をこよなく素晴らしい出来事として認識している世間や周囲の人々には、そういうことはなかなか分かってもらえない。「子どもを持つこと」のプラス面と比べればそんなものはとるにたりないこととして受け取られてしまうのである。「本当にとるにたらないことなのでしょうか」と彼女は言う。

だからといって黙り込んでしまう人ではアスカさんはない。周囲とは粘りずよく対話をかさねていってくださいね。

私はあなたを応援しますよ。

「パン日和あをや」には2時間半ほど滞在した。次に向かうカフェは「スリック」だ。

矢向駅までの道すがらポートレイトを撮る。

「スリック」はほぼ満席だったが、川崎駅から電話を入れておいたので、席をキープしておいてもらえた。ありがとうございます。

私は瀬戸内レモンのシフォンケーキと紅茶は(マダムにお任せで)ピュアセイロン(ディルマ)。

アスカさんは紅茶のシフォンケーキとお茶は(マダムにお任せで)キームン。

ここでは「あをや」でしたようなプライベートな会話ではなく、私が最近機種変したスマホの使い方について教えていただく。彼女はとても詳しいのである。彼女は私が画面にロックを掛けていないことに驚いていた。見られて困るようなことはものはないのだが、昨日のように紛失した(すぐに戻って来た)ときのことを考えると、やはりしておいた方がよいのかもしれない。

「スリック」には1時間半ほど滞在した。マダムに写真を撮っていただいた。

彼女を駅の改札で見送る。冬を乗り越えたころにまた会いましょう。

本日発表の東京の新規感染者数は9457人。一貫した増加傾向ではあるものの増加のペースはそれほどではない(先週比115%くらいで推移している)。突然ペースがアップすることがありませんように。

夕食は豚しゃぶ。

食事をしながら『ファーストペンギン』第7話(録画)を観る。

アスカさんにいただいたお煎餅を食べる。

夕食を食べる辺りから微熱が出始め、就寝前には38度5分まで行った。

それでも風呂には入り、ロキソニンを飲んで寝る。明日は完全休養日だ。

12時半、就寝。


11月18日(金) 晴れ

2022-11-19 10:12:34 | Weblog

7時45分、起床。

トースト(ピーナツクリーム)、目玉焼き、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。毎日決まった朝食だが、とくに飽きるということはない。そもそも朝食にそれほど変化を求めていないからだろう。「さて、今朝は何を作ろうか(食べようか)」ということに頭を使うよりも、決まった朝食で一日をスタートするという規律正しさの方が大切なように思う。

本日の『舞いあがれ!』。舞、久留実、貴司、それぞれに親と話をして関係性を修復したようである。ドラマではだいたいそうなるが、実際には親子関係を修復できないまま今日に至っている人は多いだろう。親子関係に限らず、いったん壊れてしまった、ねじれてしまった人間関係というものは、修復困難である。双方の側に回復したいという気持があったとしてもだ。その気持ちを言葉にすることには勇気がいる。

昨日のブログを書いてアップする。

10時半に家を出て、大学へ。

11時半から同僚の小村先生の研究室(高層棟の13階)で来年度の「現代人間論系総合講座」の打ち合わせを行う。小村先生、清水先生、久保田先生、私の4名で来年度の総合講座は担当する。これまでは論系の専任教員全員で担当していたのだが、それだと一人一人の負担は軽くて済むものの、オムニバス授業というものはどうしても散漫な(広く浅い)ものになりやすい。総合的ではあっても統合がとれていないのだ。4人であれば、有機的な連関の講座にできるだろうというのが狙いである。1時間半ほど話し合いをしたが、チームワークはよさそうである。

いったん研究室に戻り、メールのチェックなどをする。私の研究室は廊下の端っこにあるので、他の研究室と違って、窓が二面にある。その分、採光はよい(ただし眺めは全然よろしくない)。

昼食を「たかはし」に食べに出る。

焼魚(甘塩紅鮭)定食にする。

紅鮭も美味しいし、付け合わせの品も楽しい。

しかし、食事を十分に味わって食べることができなかった。席について上着の内ポケットからスマホを取り出そうとしてそれがないことに気づいたからだ。研究室を出る直前、メールが届いたので、それをチェックしたことは覚えている。そのあと研究室を出るときに上着の内ポケットかトートバッグの中に仕舞ったはずだが、それがないのである。どうも研究室のテーブルの上に置いてきてしまったらしい。それならそれでいいのだが、はなしてそうだろうか。研究室から「たかはし」に来る途中で落としてしまった(あまり考えられないが)可能性もある。

そそくさと食事を終えて、研究室にもどったが、テーブルの上にスマホはなかった。床に落ちているかもしれないと見てみたが、なかった。さて、困った。念のためにもう一度「たかはし」に戻り、席の周りを確認したが、やはりなかった。大学に戻る途中、馬場下の交差点の交番に寄って、スマホの落とし物がないかを聞いてみたが、なかった。「遺失届」を書くように促されて書くことになった。「携帯電話用」というものがあるのだ。

キャンパスに戻り、入口の警手さんに尋ねたがスマホの落とし物はなかった。最後に事務所に行ってみたら、なんと、届いていたのである。私の研究室の同じフロアーの先生が届けてくれたもので、「大久保先生の研究室の前に落ちていました」というメモが書かれていた。研究室を出て、すぐにポケット(たぶんズボンの尻ポケット)から落ちたのではないかと思われる。床に落ちた音で気づいてもよさそうなものだが、耳の聞こえががそれだけ悪くなっているのだろう。やれやれ。

すぐに拾って届けてくれた先生の研究室を訪ねて、お礼を述べる。助かりました。ありがとうございます。

気持を取り直して、研究室でオンデマンド講義の収録作業を行う。

5限・6限はゼミ。スマホが出て来たからよかったものの、これで出てこなかったら、授業をやっていても気もそろぞであったに違いない。

9時半に帰宅。夕食はパン、ビーフカレー、ウィンナー、牛乳。実は、パンは三日前に研究室にいらした卒業生のナオさんにお土産でいただいたものなのである。それをもって帰るのを忘れていて、三日間、研究室に放置されていたのだ(ナオさん、このブログを見ていたらごめんなさい)。生食パンで、賞味期限は昨日であったが、トーストして食べたら美味しくいただけました(残ったパンは冷凍にしました)。

食事をしながら『ザ・トラベルナース』第5話(録画)を見る。

レビューシートのチェック。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

2時、就寝。


11月17日(木) 晴れのち曇り

2022-11-18 10:19:52 | Weblog

8時半、起床。

トースト(ピーナッツクリーム)、目玉焼き、牛乳、紅茶の朝食。

本日の『舞いあがれ!』。両親が五島まで舞を迎えに来た。家族と距離をとって考えたいのだろうから、放っておけばいいのにと思った。おばあちゃんのところにいるのだから、心配することはないと思った。

新聞にAIが予想した第8波の波形が載っていた。「あれっ?」と思ったのは、ピーク時の高さが第7波とほとんど変われないことである。これまでは常に新しい波は前の波の高さを大きく凌駕してきた。今度の波はそうではないという予測である。本当だとすれば、コロナの波全体の高止まりということになるのだろうか。

昨日のブログを書いてアップする。

昨日が締切だった回のレビューシートと今日から公開された回のレビューシートのチェック。

昼前に家を出る。

池上線に乗って池上に行く。

卒業生のサオリさん(論系ゼミ1期生)と待ち合わせ「ヒトナミ」へ行く。彼女はいま育休中で5カ月になる下のお子さんと一緒である。移転してくる前の「ヒトナミ」に上のお子さんを連れて行ったことがあるが、移転後の「ヒトナミ」は初めてである。

小さなお子さん連れの卒業生と会うときは「パン日和あおや」が「ヒトナミ」がいい。

テーブル席だけでなく、畳・フローリング席もあるからだ。加えて、女性が小さなお子さんを連れで来ることを歓迎してくれる雰囲気があること。これは大切なポイントである。

われわれは二人とも同じものを注文した。ロールキャベツの定食である。

ロールキャベツというものはメニューにあるとついつい頼みたくなる。

小皿がたくさん付いているのも楽しい。あれこれちょっとずつ食べたいという女性は多い。私もそうです。ちなみにお子さんは離乳食。サオリさんは自分の食事をしながらお子さんに食事を与えていた。

隣の席の1歳半だという男の子がわれわれに関心をもったようで、こちらにすり寄って来る。この後、卓袱台の下を潜り抜けた(笑)。

お子さんは人見知りが始まっている時期だったが、幸い私を見ても泣きださなかったが、店主の小笠原さんがやってきたときは泣き出した(笑)。私も場数を踏んでいるので、最初から目を合わせたりせず、まずは私の存在を認識してもらって(たいてい私のことをずっと見ている)、ときどき目を合わせたり、「面白い顔」をしてみせたりと、徐々に慣れてもらうのがよいことを知っている。

二人のお子さんの世話はやっぱり大変そうだ。保育園に行っている上のお子さんは第一次反抗期、いわゆる「いやいや期」で、下の子が生まれて「赤ちゃん返り」の様相も呈している。一昨日のブログに登場したナオさんが夫の協力なく一人で子育てをしているという話はサオリさんも読んでいて、「すごいですね。考えられない」と言った。

店主の小笠原さんと今日のスタッフのトモミさん。スタッフは3人で日によって違うのだが、こうれで3人ともにお会いすることができた。

「ヒトナミ」には1時間ほど滞在。電話をしてから「スリック」に移動する。池上のホームで電車を待っているとき、眠くなったお子さんがむずかって泣き出してので、電車の中で抱っこに切り替えた。するとすぐに泣き止んで眠った。私は駅から「スリック」まで空のベビーカーを押して歩いた。「スリック」のマダムがそれを見て、可笑しそうに笑った。

シフォンケーキは私はプレーン、彼女はカモミールと洋梨。紅茶はマダムにお任せで私はアールグレー(アーマッド)、彼女はキームン。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

育児で多忙な彼女の楽しみはTVドラマだ。学生の頃からドラマ好きだったが、いまは毎日2本ペースで録画したりTVerで観ているそうだ。でも、じっくり腰を据えて観ることのできる(観ることにしている)ドラマは限られていて、大半は家事をしながら倍速で観ているそうである(以前はそんなことはしなかった)。

私のオンデマンド授業も倍速で視聴している学生が多いのだろうな、たぶん。

3時になろうとするころ、店を出る。マダムに写真を撮っていただく。大変な時期と思いますが、しっかりね。

彼女を池上線の改札で見送り、一旦、帰宅して、レビューシートのチェック作業など。

本日発表の東京の新規感染者数は9755人。

5時に予約している整骨院へ行く。

6時からゼミ論相談(オンライン)。1時間半ほど。山田太一脚本のドラマ『車輪の一歩』を見たいのだが、まだ探せていないということなので、私が持っているやつを貸しましょうということになる。

夕食はポークと野菜のトマトスープ煮、胡桃とジャコの佃煮、柚子大根、ごはん。

ポークが見えません。

食事をしながら『プレバト』を追っかけ再生で観る。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。


11月16日(水) 晴れ

2022-11-17 10:53:36 | Weblog

8時半、起床。

トースト(プレイン)、クリームシチュー、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

本日の『舞いあがれ!』。舞の祖母と話をして貴司は気持ちが楽になったようである。旅する歌人になる。やっぱり若山牧水じゃないか。パイロットになるという舞の夢と方向性は違うが、その「現実離れ」加減は舞以上である。久留実も別れたお母さんに会おうと決めたようである。この話は来週かな。人生の岐路にたつ若者群像ドラマだ。構成的にもパイロットになるという夢を実現する若い女性の話一本ではシンプル過ぎる気がしていたので、いいんじゃないかな。いずれ兄の悠人この群像ドラマに加わってくるはずである。

10時半から大学院の社会学コースの教室会議(オンライン)。30分ほどで終わる。

昨日のブログを書いてアップする。

昼食を食べに出る。今日も小春日和だ。

理髪店「NAO」の店先の黒板にこんなことが書かれていた。店主さん、横浜マラソンに出て目標の3時間半を切ったそうだ。お見事です。ギリギリでしたね。

近所の「吉岡家」へ行く。この後会議があるのでサッとすませよう。

もり、目玉焼き(半熟で)、ごはん(軽めで)。

朝食では目玉焼きを食べなかったので、昼食で補う。ごはんにのせて玉子焼き掛けご飯にする。

2時から教授会(オンライン)。今日は議題が少なく(難しい議題もなく)4時過ぎに終わる。

散歩に出る。すでに夕暮れである。

食い倒れ横丁。

サンライズ通りを奥まで歩く。

アーケードが途切れたところにある「和蘭豆」サンライズ店。駅前の本店の支店である。

ケーキと紅茶のセットを注文。

本日の東京の新規感染者数は10114人。「横這い」感はあるが・・・。これまで新しい波は前の波の高さを大きく凌駕してきたが、はたして今後もそういう傾向というか、法則は続くのあろう。だとしたらどこかの時点で「全員感染」という天井に到達するはずだが、いや、そうはならず、どこかの時点でコロナの波全体としてのピークというものがあって、それから右肩下がりで「終息」に向かうのだろうか。

夕食はメカジキのソテー バルサミコソース、サラダ、青梗菜とベーコンのスープ、ごはん。

食事をしながら『エルピス~希望、あるいは災い』第4話(録画)を観る。

9時からゼミ論個別相談(オンライン)を1時間ほど。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。


11月15日(火) 小雨のち曇り

2022-11-16 12:29:03 | Weblog

8時半、起床。

トースト(ピーナッツクリーム)、目玉焼き、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

本日の『舞いあがれ!』。貴司が家族も知らないうちに会社を辞め、行方不明になった。唯一の居場所だった古本屋が店仕舞いをして糸の切れた凧のようになってしまったのだ。彼は子供の頃に舞からもらった五島の絵葉書にあった場所(岬の灯台)に行っていた。空の青と海の青で視界を一杯にしたかったのだろう。彼は短歌を作るようだが、お気に入りの歌人は若山牧水なのかしら。「白鳥は哀しからずや空の青空のあをにも染まずただよふ」。ロマンチックでセンチメンタル。誰にでもそういう気分になるときはある。

昨日のブログを書いてアップする。

10時に家を出て大学へ。

メタセコイヤの葉も茶色になってきてもうすぐ落葉の季節である。

11時過ぎに卒業生のナオさん(1997年、一文卒)が久しぶりに研究室に顔を出してくれた。しかも一人で。10年ほど前、彼女がお子さんを連れて研究室にやってきた。いまでこそ子ども連れで研究室にやってくる卒業生は珍しくなくなったが、その始まりがナオさんだったのだ。その後、ナオさんが研究室に連れて来るお子さんは二人に増えた。そして、いま、二人のお子さんは小学校の高学年と低学年になり、ようやく一定の「一人時間」を安定的にもつことができるようになったというわけだ。

最初、「タビビトの木」へ行こうと思ったが、今日は開店が12時からと張り紙がでていたので、もう少し足を延ばして、「カフェ・ツバメ」に行くことにした。気づかないうちに店名が「and tsubame」になっていた。

まだ時間が早いせいか、先客はいなかった。

われわれは窓際の席に座った。

食事は今週のランチメニューから選んだ。

私は梅と豚しゃぶ 特製ごまだれパスタ。

ナオさんはチキンとプチトマトのバジルココナッツカレー。

ドリンクは二人とも珈琲をチョイスしたが、私はレモンケーキも追加した。

久しぶりで会ったナオさんは、身軽になったせいか、若々しく見えた。私が早稲田で教え始めた最初期の学生の一人で、私とは20歳しか離れていない。「20歳しか」という言い方は変だが(十分に離れている)、なにしろ一番最近の卒業生は私と「45歳も」離れているので、「20歳しか」という感覚になる。

彼女の夫は企業家で、彼女は専業主婦である。子育てはほぼ彼女が一人でやってきた。年に何度も行く家族旅行も基本は母子旅行でときどき夫が合流するというものらしい。「夫婦で子育て」という現代の風潮とは真逆であるが、ある時期、夫の実家に向かう新幹線の中で、夫婦で話し合ってそう決めたそうである。だから彼女の語りからは不満や愚痴めいたものはまったく感じられない。これも一つの家族の形である。

店内では作家さんの作品展を開催中のようである。

二人の作家さんによる写真と絵のコラボである。機能的だが無機質ではない居心地のよいカフェだった。

店を出たのは2時頃。身軽にはなったとはいえ、下のお子さんが小学校から帰って来る時間までに家に戻らなくてはならないのだ。「蒲田に来ていただいてカフェ巡りをするのはまだ先のことですね」と私が言うと、「いえ、私は早起きなので、子どもたちを朝送り出したら、9時頃には蒲田に行けますよ。昼過ぎまでに2つ、3つは回れるのではないかしら」と彼女が言った。冗談かと思ったが、そうでもないらしい。「モーニングから始めるカフェ巡り」ですか。考えたこともなかった(私は一人でカフェに行く場合でもほぼ午後からである)。「発想を飛ばす」というのはこういうことをいうのだろう。

高田馬場の駅に向かう彼女を店の前で見送った。またお会いしましょう。

研究室でオンデマンド講義の原稿書き。

5限は演習「現代人と孤独」。今日の報告は以下の3本。

 『青い炎』ー孤独に向かっていく主人公・秀一についてー

 選択的孤独は尊重されるべきかー選択的孤独が新たな孤独を創出する関係を踏まえてー

 つながりと孤独

授業を終え、雑用を片付け、6時半頃大学を出る。

本日発表の東京の新規感染者数は11196人。時間の問題ではあったが、とうとう一万人を越えた。こんどの波の高さがどこまで達するのか黙って見守るしかないが、対面授業のオンライン授業への切り替えのタイミングについても考えておかねねばならないだろう。

7時半、帰宅。

夕食はクリームシチュー。

食事をしながら『アトムの童』第5話を観る。試練は続くよどこまでも。

オンデマンド講義の収録を行う。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時45分、就寝。