嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

ももちゃんの遠足? Day 1-2  ももちゃん

2016-11-06 11:30:07 | ももちゃんの遠足

ももちゃんは、推定年齢(爆)14歳前後。大阪の豊中で、ペット禁止のアパートで、おばあちゃんと二人暮らしをしていたところが、大家さんに見つかってしまい、里親募集をしていたところにご縁があって、私がひきとってからこちら、12年間一緒に暮らしてまいりました。

エサ用の器ひとつで(爆)単身こちらにいらして以降、おいまつえんの看板ネコとして(爆)、お客様にも可愛がられ、800坪の敷地をとり仕切りながら、ここまでやってまいりました。

よく、ネコは家につく、といわれる通り、たとえ外出しても、おそらくは敷地の周辺のみにしか行っていない。

きっちりテリトリーを守って、周辺の他の猫との間合いもうまく取りながら、単なるペットとしてではなく、「猫」としての生活をやってきた(はず)。

 

それをですよ。この私が、木っ端微塵に打ち砕いてしまったのです。もうね、ハンセーなんてもんぢゃない。居ても立っても居られないわけで、早速次の朝から、捜索開始をしたのでございます。もちろん、その夜は一睡もできません。眠りに落ちても、非常に浅く、嫌な予感ばかりがして、前向きにものを考えることができませんでした。

現場は、JR小海線の踏切を渡った向こう側。

いままで気がついておりませんでしたが、直線距離では、ほんの150mほどの場所でした。登校途中の、小学生たちに訊いてみるのですが、彼らも当然、急いでいるし、最近では、集団登校といって両親が付き添って集合場所まで連れてゆき、そこから一団となって学校まで、という部外者立ち入り禁止、のような

空気がうかがえて、非常にやりにくい。

というか、そんなところに、思いつめた顔して話しかけようものなら、もろに「不審者」なわけで、話しかけるのすらためらわれる空気が横溢していますぜ(爆)。

いなくなった翌朝は、非常に寒くて、曇った日で、どんよりと薄暗くて、前途を思わせるにふさわしいお天気なのでございました。

以下次号。

 

ももちゃんの遠足? Day 2 猫を探すといったって

2016-11-06 11:17:55 | ももちゃんの遠足

じつは、ももちゃんの失踪は、これがはじめてではありません。すでに10年ほど前の出来事ですが、3日間ほどお留守になったことがございます。

お向かいの医院が廃業なさり、その解体工事の現場に迷い込んだ挙句に、解体前の建物に閉じ込められてしまった、というのがその顛末ですが、この時もアセりました。

幸い、うちのマダムが何の気なしに、解体前のお向かいの窓からこちらを見て、鳴いているいるももちゃんを偶然発見して、無事に保護できました。まさに偶然。

 

さて、猫をさがす、といっても一筋縄ではゆかないんですよ、これが。

だいたい、普段からネコの生態など知る由もなく、探す、と言ってもその行動パターンや、居場所などなど、全くの無知もよいところで、手がつけられなかった当時の記憶がまざまざと蘇ります。

つい、ニンゲンの行動原則に則って、つまり道なりに探してしまうのですが、ムダ。そうではなく、建物のスキマや物陰を伝ったルートだとか、なるべく人目につきにくい場所を選ぶのが猫の習性ですから、厄介至極。

また、そういう場所に立ち入る、というのも基本無理なこと。

それこそ民家の裏側や、軒先から「侵入」して、ということになりますから、場合によっては通報されてもあたりまえ。

大げさにいうと絶望感、といったら近いでしょうか。ただ歩き回るしかない、というね。そういう過去の経験を思い出しますと、さらにまた辛いわけです(涙)。

 

ペットロス、という言葉も、最近よく聞かれるようになりましたけれど、飼っていたペットが寿命を迎えて、というのでしたら、むしろ諦めがついて助かる、というか「救われる」わけですね。そういう覚悟も、飼い始めた時点で、いつかはお別れするのだ、といってちゃんと持っております。

が、今回はそれとは事情が違います。私の愚かなミスで、こうなった、というのは非常にきつい。救われない。

10月なかばとはいえ、標高は700m強。外気温はすでに一桁で推移しておりますから、一刻も早く保護しなければならない、というわけで、オロオロ、グズグズしている場合ではない。季節的には、日々寒くなるわけですから、タイミングとしてもサイアクですよ、これは。

こんな時にはネットで情報収集してみよう、と考えて涙目を堪えてググりますと。

以下次号。


ももちゃんの遠足? Day 1 失踪

2016-11-06 10:30:45 | ももちゃんの遠足

さて、あらためて書くのも苦痛で、お恥ずかしい限りなのですが、書いてみましょう。

10月13日の晩に、ももちゃんを散歩に連れ出したところが、途中で暴れ出してしまい、抱きかかえていたのですが、思わず手を離したすきに、民家のあいだのスキマに逃げ込んでしまった。と書けば、ほんの一行ですが、これが辛い(自業自得だからな)。

大きな音に驚いたというのではなく、なにかの気配があって、それに怯えて、というのが直接のきっかけだったと思いますが、今となっては不明です。

以前にも、なんども散歩には出かけており、外出には慣れている、と勘違いした私が大バカでした。悔やんでも悔やみきれない過ちです。

それに基本、室内飼いをしていた猫を、見ず知らずの界隈に連れ出して、というのもあまりにも無謀。

が、あとから反省など、どんなにしてみたところで、なんの役にも立ちませんて。

今ここで、ももちゃんを離したら、それこそ大変なことになる、と思い、必死に抑えようとするのですが、猫の爪はものすごい凶器です。

血まみれになった両手、両腕を庇いつつ、いなくなった場所周辺を小一時間探してみるのですが、ももちゃんは気配を押し殺してしまっていて、出てくる様子がありません。おそらく怯えているのでしょう。この日は、秋の終わりの寒波がやってきていて、外気温すでに5度。時刻は午後9時を回っていました。

周辺は、フツーの住宅街ですから、大声で名前を呼ぶわけにもゆかず、出血もひどかったので、ついその場を後にしてしまいました。

というわけで、ここからがぢごくの始まりでしたとさ。

 

 

 

 


ももちゃんの遠足? 

2016-11-06 09:58:26 | ももちゃんの遠足

気がつけば11月。お米をはじめ、さまざまな農産物の収穫もようやく終盤。週末ごとに収穫祭の名残といえるイヴェントがあったり、紅葉の見頃が標高ごとに降りてきたり、と季節感もたっぷりの個人的にも大好きな季節でございます。

そんな秋まっさかりの信州ですが、今年はそれどころではない出来事が、10月半ばに発生しておりました(がーん)。

顧客のみなさまにはすでにおなじみの、うちのアイドル、ももちゃんがいなくなってしまったのです。

ホテル、ってのは実にお客様に、くつろぎを提供する商売ですから、このような話題を記事にするのは、ためらわれるのですが、ももちゃんは失踪からじつに24日目に、無事に生還いたしましたので、ここに備忘録として記しておくことにいたしました。

保護できなかったら、こんな記事、書けるわけもありませんしね。この記事群が、どなたかの、なにかのお役に立てば、という思いもあり、少しのあいだ続けてまいります。

以下次号