このジャケットの襟部分は、非常に凝った造形をもっています。袋状になっている内部に、ナイロン製のフードが格納してあるのですが、そのフードのドローコード自体は別体で外部から引っ張れるように細工されています。そこへソリッドアルミの調節金具が付属していたり、背面のジッパーにつけられた紐がゴム製のうえに反射材を織り込んであったり、と2重3重に凝っています。使い込むうちに、それらの意味がどんどん理解できてきて、なるほど~、となる→愛着につながる、という図式でしょうか(爆)。作り込み、というのはこういうことをいうのでしょう、多分。
このTOKITO 360というシリーズは、じつにあのBarbour Beacon Heritage Rangeの発端となった由で、tokitosさんのコメントによれば、2008年の1月にイタリアのディストリビューターさんからの依頼で、Barbourにデザイン提供できないか、というお話が舞い込み、そのときにTOKITO360と全く同じデザインでも良いから、ということだったそうです(出典:The Coat Style /World Photo Press 2012)。
その凝りまくりからくる、襟自体のボリュームがすごく、じつは襟のすわりはよくありません。つまり着用時にはつねに浮いたようになってしまうのですが、おそらく立ち気味にして着用せよ、とのTOKITOさんからのメッセージなのでしょう。
そこへ
どかーん!!レザーを貼り付けてしまったのでしたっ!TOKITOさん、怒るかなあ(爆)?
リアルクロコダイルレザー、といいたいところながら、そんなのムリ(爆)。やる気になれば今の世の中、そんなに努力しなくても実現しちゃいそうですが、まあ数千円で手に入る、牛革の型押しレザーで勘弁していただきました。だいいち、普通の仕立て屋ではレザーの加工自体が不可能で、これもカバン屋の一角で、修理を受け付けているのを思い出して、お店をお訪ねして、ゴリ押しの末、実現していただいたものです(汗)。
まだごわごわしておりますが、キホン牛革なので、早晩なじんで良い感じに成長してくれるでしょう。
どうです、アクセントとしても効いているし、全体に黒系一色よりも2トーンになってさらに引き締まった気がするのは私だけ(爆)?TOKITOさん、やっぱり怒りますよね~(爆)。