黒板の裏側で~おうみ進学プラザの毎日~

おうみ進学プラザは滋賀県の学習塾。困って、喜んで、泣いて、笑って、そして時々怒って。塾のドラマを実況中継します。

採点また採点の秋。

2015-10-11 17:27:13 | Weblog

読書の秋。良い本を引き当てました。田中明著「物語韓国人」文藝春秋社。
元々田中明氏の韓国関連の本は「名著だなあ。すごい人だなあ」と思っていたのに、この本は未読でした。
李氏朝鮮が中国・清に制圧されたときに「我々朝鮮は文化的に清よりも高い」という考え方で堪え忍んだ。これを田中氏は「敗北の心理的補償」と呼んでいて、その後に日本に圧倒されたときにも同じ対処をしたと分析。
今でも韓国の、それもちゃんとした新聞が「我々の文化水準は日本よりも高いのに…」などという論調で記事を出すから、「あれれっ?そんなに単純明快な優劣があるのかな」と不思議に思っていましたが、田中氏の本で納得す。
以下は私のナマカジリ韓国論ですけど、韓国の新聞は「江戸時代、朝鮮通信使を日本人は丁重に迎えて、教えを乞うたのである」と、これで上下関係を決めてしまう。「つい最近までは日本の方が遅れていて、文化水準が低かった」という構成。
しかし、朝鮮通信使は「珍しい異国の客」として歓待されて、「儒教の本場から来たのだから、色々と聞いてみよう」と日本の儒学者が質問などをしたわけで、国の文化レベルの上下というものじゃなかろう。
今だって本場のイタリアからオペラの一座が来たら、オペラファンは大歓迎して有り難がるだろうけれども、それでイタリア国が上で日本国が下ということじゃなかろうに。
そもそも江戸幕府の将軍が替わるたびに李氏朝鮮から通信使が来ていたのであって、その逆に朝鮮で王が替わっても、江戸幕府は特段のことをしてない。あんまり上下関係に注目すると、かえって韓国にとってまずいのじゃなかろうか。
良い本だったので、3回目の読み返し。赤ペンで線を引きながら読むと、大学時代のテスト勉強みたいで懐かしい。ま、少しだけウイスキーをなめているところが違いますけど。
以前は「韓国は素晴らしい」という本ばかり出て、最近は逆の方向ばかり。出版業界は…ブツクサ。田中氏の本のような冷静な研究が積み重なってほしいと思います。
次に仕事の報告を。
おうみ進学プラザ「勉強の秋キャンペーン」は、秋が深まってますます山盛り大盛りへ。大型の一斉テスト「プラザ・カップ」を実施しています。生徒たちも大変だけど、生徒たちが「問題、多いー!」やら「疲れた-」やら言って帰っていった後、それを全部採点する先生たちも大変ですよ。でも、頑張るのみ。
理科の出題担当者は私で、時間一杯ギリギリをねらいましたが、やや時間不足かも。難しい計算問題を加えたから。ま、頑張りなさい。
授業では、いよいよ「宇宙と星」へ進んでいます。今年度のテキストには豪華なカラーグラビアのページがあって、天体のところは特に美しい。宇宙の写真に魅せられて、いざ勉強開始。
写真は秋の風景観察の続き。次にハロウィンを楽しむキャッフィー君と村上先生。
真野教室・川合先生シリーズ。川合先生といえば年末のコンサート。いよいよ準備が始まりますよ。
ラストは河合塾マナビスの田家先生です。高校生諸君よ、田家先生に押されて引っ張られて、春へ。

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