King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

朝の重い空を見て

2010年10月19日 10時44分01秒 | 日々のこと
日本で正義について語ろうも先日見ましたが、
昨日届いた日経マガジンでは、サンデル教授
の事務所でインタビューが載っていました。

最初は、弱くなっていくアメリカの擁護の
ために出てきた一つのキャンペーン的に
見ていましたが、彼のキャラクターとか
愛嬌のある笑顔を見ているとそんな暗い影
は段々感じなくなりました。

ひとつ気になるのは、彼の主張する主義が
誤った使われ方や理解をされて、専制的な
団体に利用されてしまうのではないかと
いう懸念です。

彼の講義内容は、問題を出してそれぞれの
主義の人に意見を出してもらい、お互いに
討議を重ねて自分から弱点をさらけ出して
もらうというかたちをとっています。

講義の内容でも、この考えがどうしてダメ
で、こうしていかなくてはいけないという
押し付けはなく、よくある自分の意に
沿わないと真髄は教えないという学派的
考えもないところが一般に支持されたところ
だと思います。

日本での講義で、オバマは日本に謝罪すべき
かというのがありましたが、傷がある以上
癒えるまで謝り続けるという答えのようでした。

ただ謝り続けたら傷が癒えるのでしょうか。

やはり過去より今であり、未来の関係が
大事なのだと思います。

今の関係が良好なら、あの時はすまなかった
といわれても、いやもうあれはいいんだよと
君にはお世話になっているんだからとなります。

しかし、普段からぎすぎすしていれば、おまえ
のところは昔から悪い事ばかりだとなるのは
当然の事です。

民主主義の肝要な点は、良好な中心層を
育むということがここに来てクローズアップ
されます。

日本は、長引く不況でそのよき中間層が
急激に細っている感じを受けます。

お年寄りが行方不明になったり、幼児虐待
が増えたり、検察の不祥事や、総理大臣が
ころころ代わったり、世に起きている全て
日本の危機を表しているようで心苦しい
今日の空のような思い気持ちになって
しまいます。
コメント
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