King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

哀れ彼女は娼婦を鑑賞しながら

2016年08月11日 14時10分01秒 | 珈琲
こんな真夏の灼熱の日でもお客様に来ていただき、
新豆を焼いたりする間もなくあっという間に時間が過ぎます。

今日はブラジルの今手に入る唯一といっていい大粒豆を試飲して
その魅力を遺憾なく知っていただきました。

午後は採り貯めたビデオを見ながら少しぼーっとしていました。

今古いドラマでERをやっていますが、これは熱心に見たシリーズで
当時のことや色々と考えたことなどが思い出されます。

カーター先生の小僧ぶりが結構長く続くことや彼の正体が実は
なかなか明かされず、シーズン1の最後の方で大富豪の御曹司だと
知れるのも意外な発見でした。

この第1シーズンの最大の見どころは大人気シリーズの原初を見れることで
、プレーボーイの小児科医ダグラス・ロス先生とマーク・グリーン先生は
親友でこのERの中核をなし、それに別格の医師という感じで外科担当の
ピーター・ベントンがレジデントでいて、そこに医大生のカーター役
ノア・ワイリーが研修で実務に就くという形でスタートするのです。

この第一話でエリックラサルがレジレデントながら凄腕で強烈な上昇
志向と周りとの軋轢を繰り返しつつ冷徹に自己実現をして行く姿と
チーフレジデントであり、ERのエースであるグリーン先生の自分のキャリアと
行先と医師としての実力から民間病院に面接に行き、そのけた違いな
報酬と環境の違いを一般の人々に知らしめあまりに長い一人前のドクター
になる困難な道を見せていくのです。

それには救急病院に運び込まれる人々を通してアメリカが抱える社会問題
や医療問題ももちろん強烈に見せられるわけで、それに人々の人生とか
医師としての人生と家族との人間模様などが重なり、その一見豊かな
医者の社会がそんな恵まれたものでも社会的に高いものでもないという
現実を知ることになります。

ただ、このドラマの主要な人々は皆映画やテレビで活躍していくので
ひとえにこのドラマのヒットによるものといえます。

その発端となるドラマ発案者で製作者のマイクル・クライトンは
アンドロメダ病原体の作者で私の好きな作家の一人でもあります。

彼もシカゴ生まれで二メートルの長身でバスケシーンがこのドラマに
登場します。

そんなこともあり、世の中に多大な影響と痕跡を残したシリーズは
私の人生にも影響と痕跡と思い出とをなしており、そのファースト
シーズンを毎日見れるというのは実に懐かしいという以外の色々な
影響を残しました。

当然当時と違う感慨もあり、感想としても当時と違う見方も受け取り
方もできるというのが自身の成長であり、歴史の変遷と現実のものすごい
変化も影響しているのです。

こんなところを考えられるというのがただ昔を懐かしむということに
とどまらないところが実に有用というか醍醐味というか味わいが
あります。

上昇志向と積み上げるキャリアといわいる出世というか成功を
ただ見せるだけなら名のない偉人伝でつまらないのですが、
過酷な現実が週90時間働いて年収300万以下のワーキングプア
であり、しかも多額の奨学金返済も抱えるという厳しい現実を
みせ、しかも親の介護やら恋愛模様や障害児を抱えて持っていた
上昇志向を変更して家族と接する時間を大事にする仕事への変更など
まさにドラマを描いて成功したものと思われます。

そして深夜にやっていた演劇の録画もやっと見る気になったのですが、
見始めると電話やら来店者やらぶつぶつと途切れ途切れにどうしても
なって、なんかよく全体が解らずかと言って最初から見直す気にも
なれず、舞台美術とか演出は確かに進んだ感じがするものの本当の
舞台脚本としてのストーリーがこなせていないようなイメージも
受けました。

昔の舞台劇では死者の心臓をもって現れるとか首をもって現れるとか
霊が現れて台詞を言うとか重要なシーンがあるのですが、今の上品な
舞台芸術とか美術とかでは血潮とか鮮血などは出せるはずもなく、やたら
蒼井優のキスシーンばかり見せられた感じです。

そして彼女の美とは白痴美なのかとか暑い中人の欲望などという
暑苦しい劇をみてうんざりするのでした。
コメント
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