King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

梅雨空と刑事ドラマの賦形

2021年06月23日 10時18分11秒 | 珈琲

いつもの年より遅く梅雨入りした今年の梅雨は、そんなにドシャドシャしとしとと

雨が降り続くでもなく、ただ、思いついた用事の邪魔になるだけです。

それは晴れたら何をしようとか降ったら何をしようとすると必ず雨が降っていたり、止んでいたりするのです。

 

そんな雨空ですが、コロナ二年目の今は今年はちょっと違うこともあり、

それの代表として上町の蛍があり、毎夜のランニングの度、出会う旅館の

送迎バスが蛍鑑賞のために何台も止まっているのです。

 

それは今月初めにホタルの看板の発見から始まり、今年はやるのかと思っていると

いつもはいない家族連れの徒歩の人々がすれ違うようになり、まだ旅館のバスは

夜見かけます。こんな長い間蛍が見られるはずもなく、それにしても蔓延防止法などと

いいつつこのように普通に観光に訪れていることやその泊まりに来ている人が

そんな遠くから来ているわけでもなく県内が多いことなど聞き及ぶとそんなに

蛍が珍しいのかとか、そんなにコロナ禍でも夏の風物詩が気になるかとか

様々な疑問と違和感が沸き上がるのでした。

 

そんな私は今はアマゾンで探偵マグナムのシリーズを見だしていて、ビッグバンセオリーの最後のシーズンも見られるようになり、このふたつを見て今月は

またどこも出かけない日々なのでした。

まあ色々と用事はあり、やることもあるのですが、それらをこなしてもやはり

おおむねテレビの前で過ごしているというこの状況はオリンピックのやる意味を問われて自身のオリンピックの記憶などを延々と党首討論で述べて答えなかった菅総理の態度のように微塵のゆがみもないのでした。

探偵マグナムはリメイクで最初のシリーズは80年代にヒットしたドラマシリーズで日本でも深夜の海外ドラマ枠でやったようですが、見た記憶はありません。その後、24やLOSTなどの海外ドラマのヒット作により、海外ドラマブームみたいのが起き、米の連邦機関が活躍するものが多数作られ、その最新IT技術や科学捜査などが国際問題に渡るような問題を解決するという規模も話の

複雑さも増す状況が続きました。

ところが勧善懲悪でとにかく正義のヒーローとして弱くて貧しい人の味方の探偵ものは根強い人気で2018リブート版が作られ日本では有料チャンネルで2020年放送になったようです。

トランプ政権が誕生したように庶民が望むヒーロー像は強く正義のアメリカを

求めるのです。

 

古くはフィリップマーローに始まり、私の中では『ロックフォードの事件メモ』が最高であり、探偵というのは自由で権力や体制におもねらないダンディで

かっこいいものだとずっと心のヒーローでみんな思い描く存在となっているのです。

 

ドラマではロックフォードからマイアミバイスと私の中では続いていてトレーラーやクルーザーに住んでいるという私生活やサンダーバードトランザムやフェラーリテスタロッサに乗っているという愛車のこだわりとかなにからなにまで

かっこいい存在です。そんなのが現実にはありはしないことや都合のいい捜査や常に正義がなされるストーリーなど現実にはありもしないのに視聴者が求めるのはそんな単純な勧善懲悪のストーリーなのです。ということでわざわざ

現代に時を移してまたマグナムも復活したのです。彼はアフガニスタンからの帰還兵で特殊任務をこなし捕虜になった経験などを彼の支援者が本にしてそれが

ヒットするという舞台建てで彼はセキュリティ担当としてその支援者の別荘の管理人をする一方探偵調査員をしています。場所はハワイで同じ帰還兵の仲間が観光ヘリの会社とクラブの経営者をしていてその二人が強い味方であり、さらに

同じ別荘の執事がいてそれがイギリス人のヒギンズという女性で元MI6という

経歴の持ち主でマグナムにはだらしない居候として冷たく接しているという

この手のドラマでは出てくる主人公と女性がすぐできてしまうのに比べ一定の

距離が存在するところがいいところです。

ただ、最初のストーリーでいきなり二台のフェラーリをつぶしてしまうなど

そのド派手なアクションと筋立てにどんな展開がと期待したものの、その後の

ストーリーはあまり意外性や難しい事件はなく、不幸な依頼人の特殊な事情に

素直に信じてろくな報酬もないのに命がけで助けてしまうという現実離れして

いてお花畑的なお話におとなとしては全てを信じてお任して見られないのですが、まあこれが米の人々が求めるドラマなんだなあと思います。

ハワイという楽園に世界の悪が複雑に絡み合い、傭兵やらCIAやら世界的殺し屋やロシアの人身売買業者とか画面に出てくる火山が隆起してできた島の

景色ときれいな海とサーフィンをするスタイルのいい人々ときれいな画面とは裏腹に浜辺に林立する高層のホテル群や浜辺の屋台とかファイブオー以来そんなに

国際犯罪の舞台と裏社会のひしめく島なのかと思ってしまうところですが、それより

単純に正義をなしてしまう主人公の単純さについ見続けてしまうのでした。

 

この間まで見ていた韓国ドラマというのはおおむねストーリーに山場と解決の

ディスタンスとカタルシスがなく、ただだらだらとシリーズが続いてどこが

始まりでどこが終わりか解らないようなグダグダなのが多いのに対して、一応

昔みたドラマのように悪と正義がはっきりしていて一話で事件が解決をみるという

単純性も見る安心感になるのか梅雨の間のお供なのでした。


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