King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

クリーブランド管

2020年10月21日 22時08分04秒 | 日々のこと

クリーブランドという都市名を聞くとすぐに浮かぶのはレブロンジェームスの

いたクリーブランドキャバリアーズです。その都市の象徴的な建物や風景は思い

浮かばないもののバスケファンにはなじみのある地名です。

ここに世界に冠たるトップクラスのオケがありそれが100周年を迎えたというので

特集のような番組がNHKにありました。前半はマルタ・アルゲリッチのピアノで

ヴェートーベンをやっていたので録画して置きました。

 

すると後半にはクリーブランドの都市が映り、そこに誰がどのようにしてオーケストラを

作りそれがどのように育ったかを映像で紹介していき、次にプログラムの紹介をやりました。

 

クリーブランドの名を刻んだのは紛れもなくキングレブロンの功績ですが、それがいまは

コービー引退後ずっとドアマット状態のレイカーズにいて先日はリーグ優勝を果たし、自身も

MVPに選出と相変わらずの活躍をニュースで見ました。ただ、最近は中継をみていないので

WESTにはスプラッシュブラザーズのゴールデンステートウォーリアーズがいるはずで、しばらく

その天下は続くものと思っていたので、そのWESTにレブロンが加入して来たというのは意外

で、さらに優勝までしてしまうというのも全然予想外でした。

 

話はそれましたが、その番組で最初にやった曲で共演したのがあのランランでした。

しばらくぶりに見た彼は全然齢を取らず、てっきり金正恩並みにさらにふっくらしているとおもったら

かなり以前よりシュッとしたしまった顔立ちでこれは世界で人気も上がろうかという感じです。

それにあの顔芸にもさらにグレードアップされその陶酔とした雰囲気で体中をくねくねと使い

日本では多分どの指導者からも叱られるようなパントマイムの人がエアーでピアノを弾いているかの

ようなまるでピアノは弾いているのではなくダンスをしているのかというかのごとくくねくねと動く

のです。

 

かつての顔芸で目をむいたり顔で語り掛けるかのようなものからもう曲の世界に浸りきり全て自分を

その曲にしてしまったかのような顔も体も全てで弾いているというもうこれは至芸というほかはないのです。

 

するとこの奇態ともいえる演奏方法にこたえるかのようにオケの面々もくねくねとやりだしてクリーブランドの

音とはこれなのかと思ってしまいました。番組では100年で作り上げた音とは正確さやテクニック以上に温もりや

優しい波長なのだといいます。誰もが触れて温もりを得られるそんな温かい演奏なのだといいます。

世界を旅するオーケストラがクリーブランドを冠するプライドとして町とある事も大切にし、市民に音楽を

届ける活動も頻繁行われカフェや公園などでミニコンサートなどをして触れ合っているからできる音なのだと

いっていました。

 

久しぶりに見るランランの変貌はこうなっていたのかとかなり衝撃的で演奏している手などは女性のもののような

手つきなのです。風貌は中国人というより韓国のアイドルのようだし、着ているタキシードのセンスこそ中国人と

いう感じでしたが、びっくりしたのは演奏後の指揮者と手を取り引き上げる姿や仕草が妙になよなよしていて

こんなんだったけという違和感もありました。世界のトップ的な人となるとやはり人とは違うのです。そして、それを

囲う人も違うのです。前半のスイスでのアルゲリッチのコンサートの様子からすると米という国柄観客もラフな

スタイルかとおもいきやスイスの方がカジュワルな感じでクリーブランドはほとんどがタキシードで正装という米では

珍しい光景なのです。それに普通のアメリカ人らしい肥満した人たちではなく役者で揃えたのかと思えるぐらい

絵になる光景なのでした。

 

日本など各県にオケがあり数ばかりは多いものの世界に知られたオケはなく、それを育てる文化が都市にないのかと

いう気がしてきます。クリーブランドなどという普通は知られていない都市に世界を旅して届ける音を持っている

楽団があり、それを定期的に楽しむ文化もあるということが素晴らしいと思います。そんな意味では秩父でこの間

聞いた高橋望と佐藤久成のオールヴェートーベンプログラムなど聞けたのは奇跡のような気がしてきました。

 

10日の佐藤久成の無伴奏も本当に聞きたかったのですが、まだ都内に電車で出かけていく気になれず、まして

人混みの駅周辺をいくつも抜けて音楽会にというのはあまりに危険な感じがして諦めました。遠からずシャコンヌは

聞くこともあるだろうと思います。まあこれも豆を買いに来ていただいているお客様を裏切らないための努力と

しておきます。


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