King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『Cleaning Up』鑑賞

2020年08月08日 21時15分24秒 | 映画

毎日夜走っているのに今年の七夕は気が付きませんでした。

祭りが次々に全て中止になり、町内のラジオ体操の集まりでさえ中止となる中、

この商店街の中心の七夕祭りは例年どおり行われたのです。各家庭での

七夕飾りが全く見られない相生町ではそんな日だったというのもネットの

SNSにて知りました。

 

私が子供の頃は七夕の朝にはトラックで竹売りが各家を周り、近所の駄菓子屋では

七夕飾り用の品がたくさん売られていました。そして祭りが終わるとその七夕飾りは

川に流してしまうというものでしたがやがて環境問題がが言われるようになり

ゴミ回収がされるようになると市内にも下水が整備され水洗トイレもできました。

思えば環境変化というのは突然に起き人々の生活もそれにつれ激変してきた歴史が

あるのです。

 

そんな中、海外ドラマをみるとその国の生活環境とか生活レベルとか生活習慣など

が垣間見れ日本との違いとか法律の違いとか精神活動の違いまで色々と考えることが

あります。今回見た『Cleaning Up』はイギリスのドラマですが、普段見る米国のドラマ

だとドルで表記されても大体の見当が付きますが、イギリスのポンドとかユーロだと

いまいちピンきません。それに米の住宅事情とかイギリスと日本とその暮らしぶりと

いうのはその国の物価とか税金の高さとか真の豊かさを考えるきっかけになります。

 

このドラマの主人公は離婚間近の別居中の女性で二人の子供とギャンブル依存症で

昔はダンサーで舞台経験もあるというキャリアながら今は夜ビルの清掃員をしているという

女性です。通常一番新しい職業とかバリバリと活躍してあっと驚くような仕事をするとか

とにかく日の当たる人とか輝く人が主人公なものですが、そこが英という国なのでしょう。

ただ、背の高くなくころころとまあるい感じで二の腕とか手の指にまである刺青とか

余り親近感も湧かない容姿とその携帯からネットでするルーレットとか借金取りに付きまとわれたり

といった崖プチぶりはどうもこれから何が起きるのかという感じなのです。

 

中盤には仲良しの職場の同僚の金を使い込んだりたまたま立ち聞きした合併の情報から

株取引を開始してお金が入ってきたりするのですが、やはりギャンブルでみなすってしまい

借金取りに車を取られてしまったりするのです。その時に別居して既に違う女性と同居して

いるのに指輪を手放さず車を手放すというのもまだ未練があるのかという感じでそもそも

自分のギャンブル依存で招いた結婚の破綻であり、最後は職も失い、家も失い、子供も

旦那の家に行ってしまうという状況になりインサイダー取引グループの金も返せなくなり

どうしたかというとインサイダーグループの会話を録音してそのグループだけ警察に売るという

危ないもので自分たちは立ち上げた清掃会社でまた内部情報をとりつつその情報を売っていくという

違法な結末なのです。それに最後の借金返済もインサイダー情報による株の空売りで得たものという

危うい内容です。これはスティングのようなコンゲーム詐欺映画なのかというとキャリアも知恵もない

掃除婦がインサイダーグループと渡り合い一杯食わすという痛快なところが見どころなわけでそれでも

最初の負けるのが解っているのにひたすらルーレットやカジノへ行って必要な金も娘の教育資金も友人の

同僚の口座の金も使いこんでしまい学校では娘が不祥事を起こし呼び出しを食らい生活環境に問題があると

指摘されたり、長女もダンスのレッスンをやめて男とボクシングのレッスンを始めたりとなにひとつ

いいこともない状況の中合併で株が上がる話を聞いてしまうのです。

 

株の取引きのことも知らず図書館で株式入門の本を借りるところからさらに情報をとるため隠しマイク

を買って仕掛けたり同僚をそそのかし、火災警報器を鳴らして担当のPCから情報を盗むという大胆な

行動とドジなUSBを置き忘れといった行動などでどんどんドツボにはまり周りは危機に陥り友人関係も

悪くなりといいことのないドラマなのです。それでも米のドラマのようにハイテクと派手なアクションの

スパイといったものよりギャンブル依存症の離婚間近な掃除婦で殺人やピストルなどの打ち合いもなく人も死なず

ドラマが作られるというのもイギリスならではなのではないでしょうか。コンプライアンス上問題があり、

とても満点な終わりでも将来に刑務所がやはり待っているだろう事業などすんなりとは見終わり喜べない

そんなドラマでした。

 

日本人的には働く意思がありそうすると国は基本的人権をもって答えてくれるという社会であり

憲法感があるのです。アメリカにもない国家賠償請求権と刑事補償請求権が認められた憲法を作った

日本人からするとこのような悪い方に働く物語というのは違和感があるのです。

 


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