金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

ドラマ「95」♯7

2024-05-21 12:41:57 | 2024年に見たドラマ

突然思い出したのだけれども、

このドラマ、以前わたしがドはまりした台湾映画「九月に降る風」と

登場人物配置・ストーリーラインがよく似ている。

「勉強はできるがヤンチャグループに属している主人公」、

「グループのリーダーとしてみんなをまとめ、

 主人公にコンプレックスを抱かせつつも強く惹きつける親友」、

「親友の彼女で、主人公の片想いの相手」。

前半のキラキラ青春感と、

親友の死をきっかけにグループが崩壊していくやるせなさ。

こちらの舞台は1996年。

もちろん、「95」のほうが尺が長い分、エピソードの積み重ねがあって

キャラ立ちしているし、

1995年の渋谷が舞台だというのもあって背景が圧倒的に不穏。

でも、同じ文化圏に属しているのもあって、1990年代の雰囲気というか

トレンドみたいなものは似ていたのかな。

 

さて、第7話。

襲撃事件におけるセイラの関与をかたくなに否定して事情を話さない翔に、

Qの不満が募る。

他のメンバーは、付き合いが長いのもあって「翔がそう言うのなら仕方ない」という

翔に対する信頼がある(あるいは、盲従している?)が、Qは飲み込めない。

付き合いが浅いのもあるし、セイラを挟んで三角関係にあるというのもあるよね。

ドヨンに愚痴をこぼすだけだった彼が、はっきり翔に物申せるようになったことと、

中国拳法を再開して強くなり、自信を持てるようになったことを

リンクさせて描いているのがいい。

まだ翔に対して長々と喋ったりはできないんだけども、

話し方もだいぶん変わった。

一人でチーマ―と戦ったり、薬を売ってた宝来にいきなり襲いかかったり、

かなり危うさを感じさせる様子に。

 

一方の翔は、怪我をしたQに謝ったり、駆けつけたQの両親に頭を下げたり、

ヤンチャぶり・王様ぶりがなりをひそめている。

おそらくセイラと牧野のつながりが関係しているのだろうけれども、

翔が大人にならざるをえない事情を、Qは知らないからね……

翔の態度にイライラカリカリしているQだけれども、

彼のことが好きなんだよね。

いきなり宝来に襲いかかったの、姉の一件もあるのだろうが、

翔を襲撃したのが宝来だと思っているからというのもあるだろうし。

そこへ、

「自分が好きなセイラが、おそらく翔を好き。

二人の間にある事情を、自分は知らせてもらえない」

という状況も影響して、こじれている感じ。

こういうの、大好き!!!! もっとお願いします!!!

 

予告がまた不穏。

第1話でチラ見せされていたクライマックスであろうシーンの

拳銃が出てきちゃった……

 

【その他いろいろ】

・セイラに「アイタイ」とベルを打つ場面の翔の切ない顔よ……

 安定と信頼の中川大志くん。

 

・久々にセイラと話すQが、ベルの返事をもらえなかったことに対して、

 「暇だから適当に打っただけだし」と強がるのが、痛々しい。

 

・宝来、「鈴木は俺にやらせてほしかった」と言っていたのに

 あっさりQにやられて伸びてるの、笑ってしまった。

 適材適所を語った牧野に、人を見る目があるということが

 証明されてしまった。

 

・ここへ来て、

 「レオは翔とは4歳のころからの幼なじみ。翔のことを一番理解している。

 オウムにはまりそうになったのを止めたのもレオ」

 とレオの掘り下げが。

 政治家の孫と、暴力団幹部の息子、その萌え設定はなに……

 

・高橋海人くん、格闘技の動きがビシッと決まっていてさまになる。

 本格的にダンスをやっているからなのね。

 エンディングのメイキング、彼のキュートな笑顔によって

 本編のギスギスヒヤヒヤが中和される。

 

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ドラマ「滅相も無い」♯5

2024-05-15 20:48:03 | 2024年に見たドラマ
TVerにて。
人に勧められるような面白さではないのだけども、
30分と短いのと、どうまとめるのかがちょっとだけ気になっているのとで
見続けているドラマ。
 
古舘寛治演じる渡邊、司法試験に12回連続失敗しながらも
働かずに母から金を引き出し続け、
姉にたしなめられてバイトを始めるもまっとうに働くことができず、
姉から金を引き出せないとわかるや、一発逆転を狙ってタイへ……
と考えるも寝坊して飛行機に間に合わず、ドバイへ。
金を引き出せないとわかると逆ギレするし、
バイト先のアイスを盗み食いしていたのがバレても謝らないし、
自由に金を使える客たちをこきおろすし。
本当にもうどうしようもない……というか、
変わることができないのだろうし、穴に入るしかないよね……
とこれまでの5話の中でいちばん穴に入ろうとする理由に納得できた。
 
しかし、実際は直前で母と姉に会いに戻り、
穴に入らずに就職できてしまうのだから、面白いね。
 
第1話の主役だった川端くん、第4話・5話と続いて
結構失言多くないか?
人の語りを聞いているときに、
「いま、それを言う!?」みたいな発言。
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ドラマ「95」♯6

2024-05-14 00:12:31 | 2024年に見たドラマ
TVerにて。
 
アイドルの高橋海人くんに、
女子高生妊娠させた男の役をやらせんだろ……という予想で
未遂で終わると予想してたんだけども、完遂してしまった(?)様子。
避妊しなくてもいいというセイラ、
夏の間、二度とセイラと会わなかった、と言ってるのが不穏すぎる。
 
Qが発案した打ち上げ花火は実現しなかったものの、
みんなでキャッキャと花火に興じる青春な夏。
この後、絶対、ひどいことが起こるんでしょ……
もう心構えはできているよ……
と思っていたら案の定、予告にあった通りに、
翔が襲撃されて入院。
「相手は目出し帽をかぶっていて顔が見えなかった」
と嘘をついたのは、報復の連鎖を止めるためもあったのだろうけど、
何やら事件に関わっているらしいセイラを庇うため??
姿を見せないセイラを心配してポケベル打ってるQには
おそらく連絡はしていないのに、翔のところへは来るセイラ。
泣くセイラを抱きしめちゃう翔。
あああ、三角関係が切ないね……
 
てっきりカナがスパイになってチームの情報を
流していたのだと思っていたけど、
カナがやっていたのは援交。
「チームのこと話すな」というQのセリフ、
予告ではカナに言ってると思ったんだけど、
意外なことにお母さんに対するセリフだった。
(このお母さんも、明らかに息子の様子がおかしくなってるのに
 思い切り現実から目をそらしてて、
 プラスに受け取ろうとしてるのが怖い)
翔が絶対に援交を許さないというのは、
セイラと関係あるのかな。
前回のセイラ、ラブホに慣れきってたしね……。
 
翔が襲撃されたことで、再び格闘技をやり始めて
めちゃくちゃ強くなってるQ、
やばい方向に進んでて、本当に心臓に悪い。
つきまとってた爆発頭の後輩も、
煙草吸ってかなりガラ悪くなってる。
 
エンディングのメイキング、いつもみんな笑顔で可愛く、
本編との落差がすごい。
 
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ドラマ「滅相も無い」♯3・4

2024-05-10 20:29:03 | 2024年に見たドラマ
TVerにて。
第1話は起伏が少なくあっさり、第2話は落ちもあってかっちり作られてる、
という印象だったんだけど、第3話、まったくわけがわからなかった。
いや、もちろん一つ一つのエピソードの意味はわかるんだけども、
主人公の彼女の振るまいも病気も、同姓同名の女性たちのエピソードも、
いったい何を言うためだったのか。
私の読解力のなさゆえに、「????」の状態で終了。
 
第4話はわかりやすい。
「私が毒親みたいじゃない!」と抗議する毒親の母……。
そもそも、子どもをまったく日本語が話せない状態のまま、
普通の(おそらく公立)小学校に放り込む時点で配慮がなさすぎる。
バレエの先生に対しても、
「せめて受験が終わってからにすればいいのに」
「内緒でさせるなら、内緒は貫かなきゃ」
と思うけど、
「親というものは子どもの頑張りや意欲を大切にするものだ、
 心から気持ちを伝えれば受け入れてくれる」
と無邪気に信じていたのかな。
そっくりな言動の親を見たことがあるので、
めちゃくちゃ沈んだ気分になってしまった。
第1話の川端くんもそうだったけど、
子どもはそれでも親のいるところへ行きたいのね……
 
そして、自分は「楽しかった思い出」「特別な友だち」と思っていたのに
相手にとっては印象の薄い、あっさり忘れてしまえるようなこと/人間だったの、
つらすぎる。
 
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ドラマ「95」♯5

2024-05-10 20:17:57 | 2024年に見たドラマ
TVerにて。
毎週楽しみにしているんだけども、
情緒をめちゃくちゃにされて眠れなくなる危険があるので
リアルタイムでの視聴を避けているのだ……。

 

次回予告がまたもや不穏。
襲われた翔は重傷ではなさそうだけども、
コギャルの一人がスパイ?してたの?
そして今度はQが翔のために報復に出ちゃうの??

 

来週が気になるけれども、ひとまず第5話。
不穏なスパイスを散りばめつつも、今回は恋と青春の苦みがメイン。
セイラに言われっぱなしではなく、Qが彼女に
「小馬鹿にしてる。普通洗脳とか言わないでしょ」
とちゃんと抗議するの、よかった。
彼女の前で強い男でいたい、かっこつけたい男心よ~。
第2話から彼女のことをかなり気にして、
好きになっちゃってるのは明確に描かれていたんだけども、
初デートにドキドキしたり、彼女と翔との関係を気にしたりでぐるぐるしたあげく、
「ずっと一緒にいたい」をセックスの要求だと受け取られて、
急展開でラブホテルへ。
翔との関係を問われて「だって彼女がいるんでしょ」と答えるセイラ。
デートはしたことないというのに、明らかにラブホに慣れてるセイラ……。
それで、一度は「やっぱりやめよう」と言ったのに、
拒む彼女を力で押さえつけちゃったところで「次回へ続く」。

 

セイラがあっさり抵抗をやめてしまったところ、
「秩序おじさん」の牧野と何やら関係がありそうなところ、
闇が深そう……。
そして、自分からラブホに連れてきてシャワーを浴びてから拒む彼女に
「そりゃないよ」と思うのはわかるけど、
結局、Qは宝来と同じことをやりかけてるのよね。
現代パートで、セイラの娘に「父親を探してる」と言われたときの
動揺のない様子を見る限り、おそらく身に覚えがない
=未遂で終わったんじゃないかと思うけど。
付き合ってはいなさそうな翔とセイラ、
でもたぶん、お互い好きだよね。
何らかの事情があって、恋人になっていないだけで。
そして、翔にコンプレックスを抱いて彼の意向や心証を気にしつつ、
Qは翔に憧れてるし好きなんだよな~。
単純でない三角関係、切ない。

 

今回は、優しいドヨンになついてるQににっこり。
高橋海人くん、笑顔がso cute。
チーマ―狩りに参加しないQ、普通なら詰められてるとこだけど、
ドヨンいわく、「翔は殴らないスタンスを認めてる」。
謎だわ~。
 
そして、大人になってから、Qとマルコは年賀状のやり取りをしているけど、
二人とも他のメンバーとは没交渉だというのも、切ないね。
裕福なお坊ちゃまたちと庶民派、別れてそれぞれが元いた世界に戻ってしまったのか。

 

 

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ドラマ「95」♯4

2024-04-30 19:25:56 | 2024年に見たドラマ
うおー、ホモソーシャルの毒!!!
 
 
姉視点での宝来事件の経緯説明からスタート。
「成績がよくて母に溺愛されている弟」に対するわだかまりがあった上での
あれなのね……。
弟に対するコンプレックスがあったし、心情的に助けは求められないし、
宝来には憧れていたし、100%イヤではないけどやっぱりイヤ。
そして弟のほうも、化粧して着替えていた姉の姿を見て、
「100%イヤではない」のがわかっているし、
たぶん、性に関する恐れや気後れもあって、止めにはいけない。
 
宝来、翔に対する対抗意識ゆえに弱そうなQを狙い、
翔への挑発として姉に手を出したんだと思ったわ。
「花男」読んでムラムラした、ってだけ!?!?
それで実行しちゃうあたり、Qや姉のことを
本当にバカにしてるってことなんだろうけど……
 
ドヨンに打ち明けたことで、報復の場を整えられてしまい、
後戻りできない道へ。
「仲間が傷つけられたから」という大義名分と、
ドヨンの寄り添うような言動で
Qは「自分のためにしてくれた」と思い込もうとしているのだろうけど、
明らかに「そこまでしたいと思っていない」というレベルまで
暴力を振るわされている。
仲間でいたい、見限られたくない、仲間の思いに応えたい、と
ホモソの毒に完全に冒された主人公。
予告で「翔に否定されるのが怖い」と言っているし、
これからますますひどいことになりそうで、苦しい。
 
これを「やんちゃなキラキラ青春もの」とか「友情物語」として
描いていたら、嫌悪感が先に立つ。
でも、第一話で思い出したくない過去であると示し、
Qについては「洗脳されている」とセイラに二度も言わせ、
翔のことも「親の金で好き勝手してるだけ」と母親に言わせている。
制作サイドがかなり自覚的に主人公たちの愚かさを描いているのだと
わかるから、先が楽しみ。
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ドラマ「95」♯3

2024-04-30 18:18:33 | 2024年に見たドラマ
先にネタバレを見てしまったので、心の準備はできていたのだけども……
ラストで突然の鬱展開。
 
そうだよな、ヤクザとかチームとか不良とか、
エンタメの中に出てくるときはかなり脱色というか、
恐ろしいところ、醜いところはカットされているけど、
その世界に足を踏み入れたら、
身近にいる女の子がこういう目に遭う危険性がぐんと上がる。
 
経緯はまだよくわからないけれども、
一対一になったら、男同士の世界で「格上」だと思っている
宝来に屈するしかなかったのかも。
いきなり距離を詰めて家までやってきた宝来は、
露骨にバカにするようなコメントを連発していたし、
雑誌に載ったのも翔の力であってお前の力ではない、と
ナチュラルに告げてたし。
 
身なりを整えられて、人気雑誌にスカウトされて、
眩しいような男の子たちの仲間入りをして。
でも、セイラに
「洗脳じゃないの、無理しない方がいいよ」
と釘は刺されていたし、
不幸な結末になることは第1話からずっとほのめかされていた。
人間はそこまで急には変われなくて、
変われなかったこと、あるいは無理に変わろうとしたことによる悪影響が
ここから出始めるのかも。
キラキラした青春ムードで「格上」の同性に認められる喜びを
描いていた第2話は、今後のための仕込みだったのね。
次回、宝来に報復をしたら、どんどん報復合戦になって
苦しい目に遭うんじゃないだろうか。
 
【その他いろいろ】
 
・翔は設定盛りすぎだし、漫画のお金持ち描写みたいになってるんだけど、
 実際、現実離れしたお金持ちっているよね……。
 
・翔が一時期オウムにかぶれてたのを母親が暴露してからかう場面、
 「翔もまた未完成で危うい存在である」ということを
 描いているだけなのかな?
 セイラが「洗脳」という言葉を使っているのが気になる。
 
・こういう文化と無縁だったから感覚がわからないんだけども、
 人気雑誌に載ったからって、あんなに周囲の反応が変わるものなんだろうか。
 
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ドラマ「滅相も無い」♯1~2

2024-04-24 16:23:52 | 2024年に見たドラマ

TVerにて。

突然地上に現われた「穴」に入るため、

宗教の教祖のもとに集まった男女8人がこれまでの人生について語る……

という形式の、深夜にやっている30分ドラマ。

紙芝居と演劇と映像が合体したような作品で、

特に演劇には馴染みがないから、新鮮に感じられた。

現時点では、フィクションの世界を楽しむというよりは、

演技・演出を楽しむ作品なのかもしれない。

 

第1話の主役は中川大志くん、第2話は染谷将太くん。

どちらも表情と姿勢と話し方、仕草だけでちゃんと小学生になってるの、

すごいよ……。

第1話は話の筋自体はわりとストレートなんだけど、

「両親が先に穴に入ったから」だけでは穴に入る動機として弱い気がして

「ようやく怒れたのに、穴に入るの??」と釈然としないものが残るし、

第2話では最後の最後で「どこまでが本当!?」「結局入らなかったの!?」と

攪乱してきた。

 

先述の通り、楽しむ対象はストーリーではない気がするので

「めちゃくちゃ面白い」という感想にはならないのだけども、

続きは見たいという不思議な作品。

 

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ドラマ「95」♯2

2024-04-17 21:23:41 | 2024年に見たドラマ
久しぶりにめちゃくちゃ好きになったドラマ。
 
地味でさえない高校生の主人公が
同じクラスのちょいワルイケメンになぜか見初められ、
執着されて囲い込まれた挙句、
強制的に身なりを整えられて垢抜ける……
 
とまるで少女漫画のような展開。
主人公、男の子だけど。
 
第2話はコメディテイストが強め。
掛け合いも楽しく、キャラクターの掘り下げもなされて、
とにかく みんな可愛い。
こちらに実害がないからだというのもあるけれど、
いきがっている高校生たちも、可愛いのよ。
主人公は、煮え切らないうじうじオドオド系なのだけれども、
「鬱陶しい」に至るちょっと手前で身をひねって
「可愛い」に着地している感じ。
演じる高橋くん自身が持っているムードがそうさせているのかも。
 
現実世界だったら、いくらリーダーの翔太郎が「仲間にする」と決めても、
この主人公の態度だと、取り巻き連中は「なんだアイツ」になりそう。
それでも、初回には主人公を仲間にすることに対して
そこまで乗り気じゃなさそうだったレオ&ドヨンが
主人公の脇に腕を入れて立たせてやったり、
お姫様だっこ(?)で店に連行したりしてて、優しい世界。
 
この先の展開に興味を持たせるためのフックも
きちんと設定されている。
王様感を出している翔太郎にも、背負うものやしがらみがありそうだし、
大人になった主人公に接触してきたライターにも裏がありそう。
そして、幼なじみ設定にふさわしく、互いに事情を理解していて
心配しあいつつ緊迫感の漂う翔太郎とレイラの関係性に、
ときめきの予感。
「どこへ連れてってくれるの」と問いかける松本穂香ちゃんの真っ黒な目と、
それにたじろぐ中川大志くんの、演技の妙。
レイラのビジュアルイメージは、当時の広末涼子みたいな感じなのかな。
明らかに友だちのコギャルたちとは一線を画したキャラ立て。
 
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ドラマ「95」♯1

2024-04-10 21:16:50 | 2024年に見たドラマ

第1話だけで、好きになっちゃった。

阪神大震災の後、地下鉄サリン事件当日から始まる

1995年の高校生たちの物語。

映像が映画的で、演出にもシナリオにも演技にも粗が見えず、

「気合いを入れて作りました!!」という意気込みを感じる。

 

1995年、私は主人公たちのちょっと下くらいの年齢で、ほぼ同世代。

チーマーとか、懐かしいね。

『池袋ウエストゲートパーク』の時代だ。

音楽もバリバリにドンピシャ世代。

曲を聴いただけで「あの頃」が押し寄せてきて、

音楽の力というのを感じてしまう。

 

第1話は、中川大志くん無双と言った感じ。

このところ、ずっと彼の出演作を見ていたのだけども、

すっかり彼のことが好きになってしまった。

今回、いきがって悪ぶってるボンボンの役なんだけども、

これまでのお坊ちゃん/エリート役とはまた別のキャラ立てをしていて、

その役ごとのかっこよさを確立している。

主人公役の高橋海人くんも、

完全に「アイドル」である自分を消して、

冴えない、鬱屈と焦燥を抱えた高校生になっていてお見事。

 

たぶん、当時の「1999年に世界が終わるかもしれない」という、

世間全体をうっすら覆っていたムードを知らないと、

理解しがたいところも多いのだろうと思う。

メインの高校生たちを演じているのは20代半ばくらいの俳優さんたちで、

1995年にはまだ生まれていないんだな~。不思議。

エンディングのメイキングも、とっても可愛い。

 

大人になった主人公の回想という構成をとっていて、

悲しい結末を想像させるような情報を差し挟んでいるのだけども、

翔太郎が早死にするという展開はやめてくれ~!!

(原作があるから変えようがないのだが……)

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