小谷野敦『悲望』(幻冬舎) ★★★☆☆
「悲望」と「なんとなく、リベラル」の二編を収録。
「悲望」は小谷野敦の作家デビュー作らしいです。
「実録 東大ストーカー物語。」と帯に銘打ってあるとおり、
東大の大学院に在籍する主人公が、
同じ院生の「篁さん」に恋をして、嫌がられてるのに
彼女の言動を都合よく解釈して、つきまとい、つきまとい、
留学先のカナダにまで追っかけていくという、
被害者にとっては恐怖以外の何者でもない物語。
篁さんの言動に関する一つ一つのエピソードと
それに対する主人公の思考が細かに描かれていて、
「もうやめろ!!」と言いたくなる。
残念ながらわたしは篁さんの恐怖がわかるので、
(彼女の魅力はさっぱりわからないが)
ユーモア小説としては読めませんでした。
小谷野氏の私小説としてはおもしろいのだけど、
一つの小説としてはいかがなものか……。
そして小説なんだから、あとがきで批判に
反駁しちゃいけないと思いますわ。
作家は作品で答えていかないと。
「悲望」と「なんとなく、リベラル」の二編を収録。
「悲望」は小谷野敦の作家デビュー作らしいです。
「実録 東大ストーカー物語。」と帯に銘打ってあるとおり、
東大の大学院に在籍する主人公が、
同じ院生の「篁さん」に恋をして、嫌がられてるのに
彼女の言動を都合よく解釈して、つきまとい、つきまとい、
留学先のカナダにまで追っかけていくという、
被害者にとっては恐怖以外の何者でもない物語。
篁さんの言動に関する一つ一つのエピソードと
それに対する主人公の思考が細かに描かれていて、
「もうやめろ!!」と言いたくなる。
残念ながらわたしは篁さんの恐怖がわかるので、
(彼女の魅力はさっぱりわからないが)
ユーモア小説としては読めませんでした。
小谷野氏の私小説としてはおもしろいのだけど、
一つの小説としてはいかがなものか……。
そして小説なんだから、あとがきで批判に
反駁しちゃいけないと思いますわ。
作家は作品で答えていかないと。