金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

166:山中智恵子 『「明月記」をよむ―藤原定家の日常』

2020-08-12 18:17:09 | 20 本の感想
山中智恵子 『「明月記」をよむ―藤原定家の日常』(三一書房)
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

鎌倉時代の歴史資料としても、文学作品としても高い価値を持つ
藤原定家の19歳から74歳までの日記「明月記」に、
斎宮研究の第一人者であり、歌人でもある著者が挑み、
その人間像を浮かび上がらせる。

*******************************************

今まで出会った本の中では、いちばん詳細に、しかも読みやすく
「明月記」を紹介しているかもしれない。
全訳ではなく、記事を取捨選択しているし、
訳と筆者のコメントの区別がしにくい書き方が
残念ではあるのだけど、面白かった。

『後鳥羽院御口伝』、何回読んでも、
定家への愛憎半ばする感情の強さにもだえてしまう。
他の歌人と比べて、めちゃくちゃ字数費やしてるのね……。

成家は「定家よりはるかに劣っていて」と
結構ひどい紹介がされているんだけど、
補任の記録見ると、業績が残っていないわりに
定家より出世してる気がする。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

165:酒井順子『平安ガールフレンズ』

2020-08-12 18:03:17 | 20 本の感想
酒井順子 『平安ガールフレンズ 』(角川学芸出版)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

誰とガールズトークしてみたい?
「あるある」の元祖、女子に人気のリア充清少納言。
ねっとり濃厚な性質、内に秘めるタイプ紫式部。
負けず嫌いな“出家してやる詐欺”美女藤原道綱母。
平安の“中二病”夢みる物語オタク菅原孝標女。
モテと才能に恵まれるも、なぜか不幸体質和泉式部。
千年前と今とをつなぐ古典エッセイ。

*******************************************

いつもの酒井さん、といった感じ。
「現代だったら……」の仮定がうまく、ライトでさくさく読める。
ちょっと古典を読んでみようかしらって人に、
ガイドとしていいんじゃないだろうか。

平安ではないけれど、いつか後深草院二条にも
意地悪くツッコミをいれてほしい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする