金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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映画:『生きろ 島田叡―戦中最後の沖縄県知事』

2021-03-28 21:18:29 | 映画の感想
2021年の映画⑤:『生きろ 島田叡―戦中最後の沖縄県知事』(佐古忠彦 監督)
★★★★☆

【シネマトゥデイのあらすじ】

大阪府の内政部長だった島田叡氏は
沖縄県知事に任命され、1945年1月31日、
前年のアメリカ軍による沖縄大空襲で
壊滅的な状態だった那覇の地を踏む。
彼は仕事に取りかかるとすぐに大規模な疎開を促進し、
さらに食料不足を解消すべく台湾に飛ぶなどして
米の確保にも精力的に取り組む。
だが、戦況は悪化の一途をたどり、
彼の努力もむなしく多くの県民の命が失われていく。

***********************

映画館にて。

史実をもとにしたヒューマンドラマかと思って見たら
ドキュメンタリーだった。
島田叡は、アメリカ軍の上陸が必至とみられていた沖縄へ、
本土へ逃げた前知事に代わり、知事として赴任した人物。
多くの民間人を巻き込むことを厭わない軍部に抗うものの、
南下作戦を止められず、行政官として自らも南下、
遺体は発見されていないものの、
おそらく自ら命を絶ったのだろうと言われているとのこと。

戦争ものは見ると苦しくつらく、気が滅入るのだけれど、
こういう記録がないと、忘れて同じ愚行を繰り返すから、
こうして証言を集めて残していくことは
必要なのだと思う。

海軍中将が大田実が自決直前に打った電報の

「沖縄県民斯ク戦ヘリ
 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ 」

は、いまだに沖縄に負担を強いている現状を考えると
本当に胸が苦しくなる。

島田氏、当時にあってはそういう始末のつけ方しか
なかったのだとわかる気がするけれど、
「生きろ」「死ぬな」と人に言うのなら、
死なないでほしかったよ……。
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大河ドラマ『青天を衝け』#7

2021-03-28 20:54:05 | 大河ドラマ「青天を衝け」
毎回恒例「こんばんは、徳川家康です」が
本編に入り込む形で始まったかと思ったら、
「インテリ農民も漢詩を作りました。
 現代語で紹介するね☆」
と長七郎の送別会で兄ぃが披露した漢詩を
結構な長さで紹介。
「なぜこんな尺を取るの??」
と不審に思ってたんだけど、タイトル回収のためだった。
このころに栄一の作った「青天を衝く」を含んだ漢詩を
披露したかったのね。

千代をめぐる恋の話、
ちょっとひっぱりすぎじゃないかと思うんだけど、
政局がめまぐるしく変化しているのに対して
栄一の周辺に対してエピソードがないから仕方ないのか。
歩調を合わせなきゃいけないから大変だ。
政局にのみフォーカスしすぎると、
『麒麟がくる』みたいに
「光秀が主人公じゃなくてよくない??」
ってなるしな……。

あいかわらずの独断専行で、
「ハルリスの首を刎ねよ!」
「メリケンにわしを派遣しろ!」
と騒ぐ斉昭だけど、
「わかっておる、わしの役目が終わったことなど」
と口にしたり、理詰めで慶喜に淡々とたしなめられて
反発できなかったり。
もう開国するしかないと頭ではわかってるのよね。

慶永、慶喜推しすぎてちょっと気持ち悪い。
コメント (2)
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