川口俊和『コーヒーが冷めないうちに』
★★★☆☆3.5
【Amazonの内容紹介】
とある街の、とある喫茶店の とある席に座ると、
望んだとおりの時間に戻れるという
ただし、そこにはめんどくさいルールがあった
あなたの戻りたい過去は、いつですか?
「過去に戻れるのはカップがコーヒーで満たされてから
冷めてしまうまでのあいだだけです。」
この物語は、そんな不思議な喫茶店で起こった
心温まる四つの奇跡
第1話「恋人」結婚を考えていた彼氏と別れた女の話
第2話「夫婦」記憶が消えていく男と看護師の話
第3話「姉妹」家出した姉とよく食べる妹の話
第4話「親子」この喫茶店で働く妊婦の話
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いろんなところで紹介されているのを見たけれども、
「人が死ぬ、泣かせる本だろう」と予想がついて
興味も持たずに読まないままになっていた本。
映画化されたのね~……と思っていたところへ、
縁があって読むことに。
事前に予想していたとおり、「人が死ぬ、泣かせる本」であった。
※以下、ネタバレあり
人が死ねば「感動」になる、というのがわかってしまっているだけに、
第3・4話は「泣かせるための『死』だな~」と思いつつ
淡々と読み終わってしまったのだけども、
第2話には泣かされた……
自分を忘れていく配偶者と新しい関係を作っていく、
この第2話だけは定型ではない、心揺さぶるエネルギーがあった。
最後、なぜ「二人」が北海道にいるのか、
なぜ「二人」が店を受けついだのかが明かされなかったので、
続編の構想があるのかな? と確認したら、
シリーズが6冊も出ていた! 知らなかった!
最終話で、第1話の「その後」がちらっとわかるようになっていたのも
よかった。
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