金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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29:宮内悠介 『あとは野となれ大和撫子』

2018-06-25 13:20:34 | 18 本の感想
宮内悠介『あとは野となれ大和撫子』(KADOKAWA)
★★★☆☆

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直木賞・芥川賞ダブルノミネートで最注目の新鋭が挑む超王道冒険エンタメ!

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中央アジア版『後宮小説』、という評判に期待しすぎて
ハードルを上げすぎてしまった……。
女子校的な設定、しかも彼女たちはインテリ、
舞台は中央アジアの架空の国……ということで
好きな要素がたっぷり入っているはずなのに
思ったより楽しめなくて残念。
登場人物たちの背負っている事情が重く、
現実に立脚しているのに、展開がライトすぎて
始終違和感を抱き続けることに。
これはむしろ、漫画かアニメにしたほうが面白いんじゃないかしら。
文字でしか伝えられないリアルな要素が抑えられて、
ちょうどよいバランスになると思う。

タイトルは素晴らしいけど、「大和撫子」成分はほとんどなし。
まずナツキが日本人である必然性がないんだよね……。

コメント
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