プロ野球はキャンプが始まりました。キャンプは選手を間近に見ることが出来て、一度行ってみないなあと思いますが、なかなか難しいですね。それどころか、私はこどもの頃、田舎に住んでいたので、いつも観たいと熱望しながら、遂にプロ野球というものを実際に観戦することなく、大人になりました。大学の試合を見に行ったりしたことはありますが、プロ野球を初めて球場で見たのは、会社に入って上司のお供で行った東京ドームのジャイアンツ戦でした。この頃は、こどもの時のような熱心なファンではありませんでしたから、上司と飲み会のようになってしまい、あまり野球観戦をしたという記憶もありません。
それが、息子が散ドラに入団して、昨年は三度野球場に足を運びました。最初は、上司が都合が悪くなって譲ってもらったジャイアンツ対ドラゴンズ戦、続いて急に家族全員の都合があっ時に観にいった横浜スタジアムのベイスターズ対カープ戦(失礼ながら絶対入れると思ったからです)、そして三度目は息子が抽選で当った日米野球です。本当の意味で初めてプロフェショナルの野球を観るのは、息子と一緒だったと言えるかもしれません。そして、よく考えれば当り前のことでも、実際に目にするまではなかなか気づかないということもよく分かりました。
それは何かというと、普段TVで観ている野球はピッチャーとバッターだけで、野球のほんの一部分だということです。こども達の野球を観ていても、ピッチャーとバッターに一番目がいくのは当り前ですが、そのほかの野手も目に入っていますし、時には意識的に観てもいます。ところが、TV観戦だと否が応でも、ピッチャーとバッターしか目に入らず、いつしかそれに慣らされてしまいます。ところが、実際に球場に足を運ぶと、二岡がピッチャーのモーションと同時に小刻みに足を動かし始める様子や、打った瞬間にすべての野手がそれぞれの動き出す様子などが手にとるように分かりますが、TVにはそうした瞬間は映りません。デジタル放送になれば、そうした様子も観られるようになるのでしょうが、やはり実際に目にすることに勝るものはありません。恥ずかしながら、この齢になって初めてそういうことに気づかされたのでした。都心の方まで出かけるのは、なかなかしんどいですが、やはりこうした臨場感を味あわせるためにも、今年も出来れば野球観戦に行こうと思います。
もっともこうしたことに気づいてほしい息子の方は、今のところ応援団の応援に夢中になったり、エキサイトシートで選手にサインをもらう観客を羨ましそうに見ていたりして、別なことが気になるようですが…。