神奈川区青木町に源頼朝が安房国一宮の安房神社の霊を移して創建した「洲崎大神」がある。創建は建久2年(1191)。御祭神は天太玉命、天比理刀売命。太平洋戦争終戦までは郷社に列格されていた。江戸名所図では神社前から第一京浜に突き当たるあたりより海に向かって参道が延びていたという。ここはかつて横浜開港時、神奈川宿を結ぶ船着場であったというから中々歴史深いところでもある。京急「神奈川駅」より甚行寺方向の奥にある「神明鳥居」を抜けると境内正面に1間半四方神明造銅板葺の「本殿」、4間半に2間「拝殿」、拝殿前には「神楽殿」がある。こんもりと樹木茂る境内の背後には権現山と呼ばれた「幸ヶ谷公園」があり左手に「稲荷社」が祀られている。鎌倉幕府の直轄であったといわれ当地の鎮守として崇敬されている。(1705)



