奈良市雑司町の手向山山麓に「手向山八幡宮」は鎮座する。天平勝宝元年(749)、東大寺と大仏を建立時、九州豊前国の宇佐八幡宮より東大寺守譲の神として勧請(創建)された。後に当社は明治の神仏分離により「東大寺」より独立することとなった。主祭神は「応神天皇」「姫大臣」「仲哀天皇」「仁徳天皇」である。東大寺大仏殿脇の「大鳥居」を潜り抜けゆるく長い坂を上がっていくと「法華堂」南側に鮮やかな朱色の華麗な「社殿」が建てられている。境内には神楽所、「若宮神社」と幾つかの末社が建ち並んでいる。ここは紅葉の名所で菅原道真が「このたびは幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに」と古今和歌集で詠っている。山を背になんとも心地よい静寂な神域を創り出している。(1202)










