美しい「山手イタリア山庭園」内に平成9年(1997)渋谷南平台より移築された「外交官の家」(国の重要文化財)はある。明治43年(1910)建築の外交官・内田定槌氏私邸である建物「外交官の家」は木造2階建で、建築面積は193㎡、延床面積は412㎡、塔屋が付きアメリカンヴィクトリアン様式を基本としている建物である。一階には重厚な食堂、客間、二階には当時の暮らしぶりがうかがえる寝室や書斎などの部屋が並ぶ間取り。そして今なお残るガスストーブやステンドグラス、サイドボードなどの家具にも歴史を感じるられ、そこには海外暮らしが長かった内田定槌氏の拘りが随所に取り入れられている。訪れた日、外周フェンスには黄色が美しいたくさんの「モッコウバラ」が満開であった。附属棟の喫茶室でしばし「外交官の家」の雰囲気にまどろみの刻が静かに流れる。(1705)
相模原公園の西側にある「水無月園」には、広さ2300㎡の当園はメインの東側と木立に囲まれた西側と明るい雰囲気の漂う円弧状のしょうぶ田には「肥後系」、「江戸系」、「伊勢系」など118品種、26000株のハナショウブが彩りよく見事に配置され植えられている。6/11(日)には「しょうぶ娘」たちも登場する「第34回 しょうぶまつり」が開催される。まだ刀状の葉で菖蒲田は全体的に青々とているが、メイン東側では紫色の伊勢系が数輪、西側では黄色と紫色の菖蒲が十輪近く開花していた。梅雨期のひと時だけその繊細で優雅で気品に満ちた花姿を魅せてくれるショウブは花を咲かせるのはわずか3日間と儚い。凛としたその一生はなんと愛おしくも健気な植物なのであろうか?(1705)