美しい「山手イタリア山庭園」内に平成9年(1997)渋谷南平台より移築された「外交官の家」(国の重要文化財)はある。明治43年(1910)建築の外交官・内田定槌氏私邸である建物「外交官の家」は木造2階建で、建築面積は193㎡、延床面積は412㎡、塔屋が付きアメリカンヴィクトリアン様式を基本としている建物である。一階には重厚な食堂、客間、二階には当時の暮らしぶりがうかがえる寝室や書斎などの部屋が並ぶ間取り。そして今なお残るガスストーブやステンドグラス、サイドボードなどの家具にも歴史を感じるられ、そこには海外暮らしが長かった内田定槌氏の拘りが随所に取り入れられている。訪れた日、外周フェンスには黄色が美しいたくさんの「モッコウバラ」が満開であった。附属棟の喫茶室でしばし「外交官の家」の雰囲気にまどろみの刻が静かに流れる。(1705)











