相模原市南区新戸に建長寺末寺で曹洞宗寺院「萬年山長松禅寺」はある。足利氏満が開基となり室町時代に創建、本尊は薬師如来である。当寺には市最古(重要文化財)の足利氏満が書いた「寄進状」が保存されている。「山門」を抜けると正面に宝方造りのような屋根を持つ「本堂」、左手「鐘楼」、その一角にはいろんな表情の「羅漢像」が幾体も置かれている。山門前に「おびんずるさん」と「六地蔵」が祀られている。江戸時代に当寺は「寺子屋」を開くなど教育の場であった。「山門」、「庫裡」の前は多くの樹木が植栽されており2月は梅の花、春は桜、初冬のいま境内は「カエデ」、「落葉樹」の終焉の紅葉で彩られていた。(1912)
鎌倉市小町に日蓮宗本山寺院で「日朝さま」とも呼ばれている「妙厳山本覚寺」はある。創建は永享8年(1436)。本尊は釈迦三尊像。身延山の久遠寺にあった日蓮上人の遺骨を分骨した為「東身延」と称している。当寺の堂宇で現存する建物の中で最も古い江戸時代の建立で二層の「山門(仁王門)」を抜けると左に寺務所、右に昭和56年再建の宝方形造り「夷堂」がある。この堂に佐渡配流から帰った日蓮が一時滞在し辻説法などの拠点とした。境内正面に入り母屋造りの重厚な「大本堂」、本堂前右側に700年前作の「鐘楼」、日蓮上人の分骨を祀る「日蓮御分骨堂」がある。歴史、由緒ある堂宇の数々、そして境内の至る所に石碑、石塔、石像が建てられている。当寺は鎌倉江の島七福神、鎌倉十三仏霊場 第3番札所となっている。(1912)