鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

Vol.284『栄光とは何か』(17章1節)

2010年07月20日 | ヨハネ伝解読
ヨハネ伝解読、ついに17章に入りました。たどり着いた、といった方がいいかな。
この章は、全文、死を前にした「イエスの祈りの言葉」です。
とにかく、早速第一節を。
(右上に、文字サイズ変更クリックがあります)

                    
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=聖句=

「イエスはこれらのことを話してから、目を天に向けて言われた。
『父よ、時が来ました。あなたの子があなたの栄光を現すために、子の栄光を現して下さい』」
(ヨハネによる福音書、17章1節)
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 この聖句だけでなく、17章では「栄光」という言葉が、イエスの祈りの言葉を理解する鍵(キーワード)になります。

鹿嶋の推察では、、聖書における「栄光」は三つの意味合いをもっています。

①一つは原義で、これは創造主から放射されるエネルギーをさしています。

これは聖書では「いのち」という言葉で示されることもあります。
そこで鹿嶋は、「いのちエネルギー」と呼んだりもしています。

「エネルギーは物質に転化する」・・・これは近代物理学の発見です。
アインシュタインはそれだけでなく、そのエネルギーと転化して出来た物質との量的関係まで見出しました。
(これによって原子爆弾も出来た)

がとにかく、この発見によって、聖書の冒頭にでてくる創造主の創造のわざが、
空想物語でなく、科学的にも根拠のあるわざであることがわかった。
だが、人間はそれを「発見」しただけでして、そういう事実は発見する前にある。
聖書はなんと、それをすらりと記していた。驚きを感じられませんか?

②第二は、派生的な意味で、創造エネルギーが発する光をさしています。

それはこのエネルギーから発する輝きです。
この輝きは、創世記で創造主から「光よあれ!」という言葉がでることによって出現した光とは違います。
これは光子という素粒子(つまり物質)が形成する光(英語ではlight)です。
栄光の光は、英語ではグローリー(glory)という創造エネルギーの輝きの光です。

③第三も、派生的な意味で、「栄誉」をさしています。

天使や人間といった被造物は、輝くものを崇め讃える性質を持っています。
そこで、栄光の光をみるとこれを発する存在を崇める。
このように崇められることが「栄誉」です。


                    

さて、本日の聖句です。
「あなたの子があなたの栄光を現す」の栄光は、原義の創造主からのエネルギーです。
エネルギーは力であり、力そのものは見えません。
そのエネルギーはイエスが完遂する「拷問に耐えて十字架死を貫徹する」という、
人間にはとても出来ない行為によって被造物の目に見えるようにして現れます。
これが「現す」です。



「子の栄光を現して下さい」の「栄光」も同じです。
イエスには創造主から流れ込んだエネルギーがあります。
そのエネルギー(力)がイエスの上記のわざによって見える形で現れる、ということです。

それで聖句は~
「私(イエス)に流入しているエネルギーが、私の(上記の)わざになって目に見えるようになるのを助けて下さい。
それはあなたのエネルギーを目に見える形にして現すことでもあるのです」
~という。そして「そういうことをする時が今来ました」と言っています。


                    

 この話は、初めて聞く人には、奇想天外でしょう。だが、これは人間に関わる奇想天外な話でもあります。
ということは~その真偽は別にしても~これは、人間の(罪と許しに関する)「新しい側面のイメージ」でもある。
聖書はそのようにして「人生に新しいイメージ、新しい意味合い」を与えてくれる書物なのです。

この新しいイメージを楽しめばいいでしょう。「オモロイなぁ~」と。
そしてもしそれが心の中でリアルな味わいをもつことがおきれば、そのとき人は至高体験(至福感)を味わうことになる。
コリン・ウィルソンという英国の哲学者は、
マズローという心理学者の欲求学説を吟味することを通して、そういう心理法則を見出しています。

至福感とは最高の歓び(至高体験)です。おそらくそれは恍惚する歓びでもあるでしょう。
聖書はそういう心理を体験させる素材を、次々に供給する書物でもあるのです。


                    






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