早いサクラではもう蘂(しべ)が根もとにうずたかく溜まっている。根元の土や道路のアスファルトが赤く染まったように見えるところもある。暖かい感じもするが、一抹の寂しさが句に添えられるものでもある。祭の後の喪失感という感想もある。
散る花弁と違って降る桜しべは重さもある。俯いて歩いているときに首筋や頭に当たるとその重みを感じる。当たった瞬間に足もとの桜しべの存在にあらためて気がつくこともある。私は桜しべ降る時の寂寞感が愛おしい。
★桜しべ頬打ち足の甲に降る 庄司たけし
★花しべまでふるい落として一人かな 森 さち
散る花弁と違って降る桜しべは重さもある。俯いて歩いているときに首筋や頭に当たるとその重みを感じる。当たった瞬間に足もとの桜しべの存在にあらためて気がつくこともある。私は桜しべ降る時の寂寞感が愛おしい。
★桜しべ頬打ち足の甲に降る 庄司たけし
★花しべまでふるい落として一人かな 森 さち