Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

ブラームス「ヴァイオリンソナタ」

2019年04月24日 22時06分02秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等


 ブラームスのヴァイオリンソナタ」は全部で3曲。今回はローラ・ボベスコのヴァイオリン、ジャック・ジャンティのピアノで1980年から1981年にかけての録音。
 第1番は朝にアップしたヴァイオリン協奏曲の苦闘の直後に完成している。ヨアヒムとの格闘の中でヴァイオリンの特性を体得したブラームスの最初のヴァイオリン曲と云えるらしい。
 第1番の第3楽章に自身の歌曲「雨の歌」の旋律が使われており、「雨の歌のソナタ」と呼ばれている。哀愁のただよう抒情性、と云われている。確かにこの曲は春の雨の夜にじっくりと聴きたい曲のひとつである。本日のような天気の日の夜に似合う。
 第2番、第3番は第1番からほぼ8年後~10年後に作られている。時期は近いし、また充実した時期の作品であるが、どちらかというと対照的な雰囲気を持つ。
 第2番が明るい抒情を讃えた曲の雰囲気とするならば、第3番は内にエネルギーが向かうようなイメージ、そして重厚なイメージでもある。第3番の第2楽章、ゆったりとした楽章だが特に最後の方のヴァイオリンの低音とトレモロが本日はとても惹かれた。


ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」

2019年04月24日 13時06分31秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等


 本日はまずブラームスのヴァイオリン協奏曲から。シュロモ・ミンツのヴァイオリン、アバド指揮のベルリン・フィル。1987年の録音。もう32年も昔の演奏である。

 完成されたのが1878年というから141年も前の曲であるが、わたしも含めて多くの人はそんな昔の曲とは考えもしないで、繰り返し繰り返し聴く。この年は元号で言えば明治11年ということになる。日本では自由民権運動が胎動し、大久保利通が暗殺され、帝国憲法(1989)、帝国議会(1890)へと進む起点ともいえる。民権ではなく国権が伸張する時代である。そしてこの年フェノロサが来日して日本の美術界も節目を迎えた。ドイツではビスマルクが権勢をふるい、フランスではパリコミューン後の反動の時代。

 この曲、ヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムとの合作ともいわれるほど、二人の厳しい意見のすり合わせから生まれた。ブラームスはこの曲を作ることでヴァイオリンの特性を身に付けたのかもしれない。
 第2楽章をブラームスは「弱々しい」と表現しているようだが、ヨアヒムの意見が多く取り入れられているのであろう、ヴァイオリンの音がことのほか美しい。ブラームスの音の厚みのある構成的な響きとはちょっと異質に聞こえることもある。しかし全体を通して聴くと第1、第3楽章の間にあることで、より好ましく聞こえる。

予報どおりに春の雨

2019年04月24日 10時44分52秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 朝からどんよりとした空模様、湿った空気が重苦しい。30分ほど前から微かに降りだした。レーダーの画面を見ると南北に連なった東西に細い弱い雨の区域が西南西から東北東へながれて行く。地上の風は南風で強い。
 この帯状の雨の区域はいったん途切れるが、その西側に広い雨の区域が迫っている。それほど強い雨は降っていないようだ。
 気温は9時ですでに19.7℃、最高気温の予報が21℃などでほとんど変らずに推移しそうである。

 太陽が顔を出すようなことはないような雲の具合、部屋の中が暗く電気をつけている。

★百万年の人の孤独や春の雨     庄司 猛